Web Syllabus(講義概要)

平成23年度

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日本の中小企業 I
(中小企業論 I)
Kan Viktoriya
選択必修  2単位
【経済】 11-1-1110-3185-01

1. 授業の内容(Course Description)
中小企業は多種多様性を特徴とし、技術革新や雇用創出、国際化に寄与することを通じて、日本の経済や地域社会の活性化において重要な役割を果たしてきている。特に近年では、経済発展の原動力としてのベンチャー企業に対する社会的な期待や関心が高まりつつある。
そこで、中小企業とはどのような存在であり、どのような役割を果たしているのか、なぜ大企業と区別する必要性があるのか、など中小企業に関する重要な概念や基本的な事柄について歴史的・理論的・政策的視点から分かりやすく解説します。
また、中小企業が抱える経営課題とは何か、技術革新やグローバル化等の経営環境の変化にどのように対応してきたのか、なぜ中小企業の抱える問題は政策課題とされてきたのか、について多様な側面から一緒に考察したいと思います。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
この講義では、現代経済社会において多大な影響力を持つ中小企業の活動実態、存立環境と問題点についての理解を深めるとともに、中小企業が抱える経営課題やそれに対する政策的支援のあり方を把握してもらうことを目的とする。
特に、日本経済における中小企業を取り巻く環境変化を感じ取り、中小企業の課題をより広い視点から捉える能力を養成することが目標です。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
授業内で行う小テスト(期間中に3回、30%・30%・40%の割合)で評価します。
出席回及び授業態度も重視する。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
視聴覚教材:
パワーポイントを使用した講義を行う。毎回授業のあらましと資料を配付します。

教科書:
有用な参考文献は講義に置いて随時取り上げ紹介していきます。

参考書:
植田浩史・桑原武志・本多哲夫・義永忠一(2006)『中小企業・ベンチャー企業論』有斐閣
渡辺幸男・小川正博・黒瀬直宏・向山雅夫(2006)『21世紀中小企業論』有斐閣
高田亮爾・上野紘・村社隆・前田啓一(2011)『現代中小企業論増補版』同友館
植田浩史(2004)『現代日本の中小企業』岩波書店
清成忠男・田中利見・港徹雄(1996)『中小企業論』有斐閣
『中小企業白書』2011年版

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
毎回、参考書の該当ページや講義ノートを読んで復習し、これまで学んだことに関連する新聞・テレビ等のニュースに目を通してほしい。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
授業の中で意見交換やディスカッションを行うこともあるので、学生の積極的な参加を歓迎します。
中小企業の視点から見ると、日本経済の特徴や問題点が見えてくることがあるので、新聞や雑誌などに載っている関連記事に目を通して置きましょう。
授業中の私語や携帯メールは厳禁とします。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
オリエンテーション:講義の目的と進め方などについての説明
【第2回】
「中小企業とは何か」:中小企業の概念と定義 
【第3回】
現代経済における中小企業の位置づけと役割 
【第4回】
戦後日本経済の発展、経済構造の変化と中小企業 
【第5回】
日本型下請生産システムと中小企業 
【第6回】
産業集積と中小企業 
【第7回】
日本経済の国際化と中小企業 
【第8回】
技術革新と中小企業 
【第9回】
情報化と中小企業
【第10回】
ネットワークと中小企業 
【第11回】
地域経済の変化と中小企業 
【第12回】
中小企業と労働問題 
【第13回】
中小企業と金融問題 
【第14回】
中小企業問題の日本的性質:二重構造論 
【第15回】
中小企業政策の変遷と課題