1. |
授業目標 |
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線形代数は微積分学とならんで、自然科学や工学で用いられる応用数学などを学ぶ上での基礎である。本講義では機械工学の各分野でも用いられている線形代数の考え方や計算手法を理解し、さらにその運用能力を養うことを目標とする。
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2. |
授業概要 |
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以下のテーマについて講義を中心に演習を交えて学習します。 ベクトルとは何か、ベクトルの内積・外積、行列とベクトル、連立方程式と逆行列、行列式とは何か、余因子展開による行列式の計算、行列式の性質を利用して逆行列を求める、行列式の性質を利用して連立方程式の解の公式を求める、固有値と固有ベクトル、行列の対角化、など。 高校で行列を学習したことは前提としないが、ベクトルの基礎を身につけていることが望ましい。 工学の各分野と関連しているが、特に計算機演習、数値計算法、機械力学、ロボット工学などに関連している。
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3. |
準備学習(授業時間外の学習) |
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毎回、講義で学習したテーマについて、忘れないうちに、教科書の例題・問題などを解き、理解したことが定着するようにして、次の講義を受ける準備としてください。
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4. |
授業計画 |
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【第1回】どんなものがベクトルとしてあつかえるのか。ベクトルの和・差・定数倍、ベクトルの成分表示。 【第2回】ベクトルの内積の定義。成分表示されたベクトルどうしでの内積の計算公式の導出。 【第3回】ベクトル積の定義。成分表示されたベクトルどうしでの計算公式の導出。 応用するときの話(トルク、角運動量、ローレンツ力)。 ベクトル積の一般化(外積代数、面積要素)の話。 【第4回】行列はベクトルを別のベクトルに対応させる。 行列の積とは何か。逆行列とは何か。 【第5回】行列計算の演習 【第6回】行列式とは何か。外積代数との関係の話。 【第7回】行列式の性質(Ⅰ) 【第8回】行列式の性質(Ⅱ) 【第9回】余因子展開の公式によって行列式が簡単に計算できる。 【第10回】行列式の計算の演習。 【第11回】余因子展開の公式の性質から逆行列が計算できる。 【第12回】余因子展開の公式の性質から連立方程式の解の公式が導ける(クラメールの公式)。 【第13回】固有値・固有ベクトルの話。 【第14回】行列の成分はもっと簡単にできる。行列の対角化の話。 【第15回】全体のまとめと復習
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5. |
成績評価の方法、基準 |
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期末試験
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6. |
使用テキスト及び使用教材 |
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教科書:石原 繁・浅野重初 著 「理工系の基礎 線形代数」裳華房 参考書(自習書): 石村園子 著 「やさしく学べる 線形代数」共立出版
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7. |
その他 |
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基本概念の解説部分は特に重要である。計算については余因子展開のやり方を理解し習得することが重要。
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