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授業目標 |
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◆ ATPの生体エネルギー反応での役割を理解する。 ◆ ATP分解と共役する反応の主な例の特徴を把握する。 ◆ 生きていることと自由エネルギーの流れの関係を学び,生命の素晴らしさを味わう。
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授業概要 |
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自由エネルギーの流れは生命にとって必須である。この流れを捉える生物の精妙な機構を,タンパク質分子の機能と関連させて解説する。「ATPとはなにか」,「なぜATPがエネルギーの通貨として使われるようになったのか」,「ATPはどのような場面でつかわれるのか」などの問いに答えつつ,教科書に書かれていないタンパク質とATPの結合の意外な側面にも触れるので、講義を良く聴いて良いノート作りをする努力が大切です。 板書を重視します(教室の前半分に座ると特によく見えますので,後ろの座席の利用を制限することがあります)。またパワーポイント・プロジェクター併用する場合もあります。毎回出席票の裏に感想と質問、難しかった点を書いて貰います(裏が白紙の場合や、特になしと書いた場合は出席とは見なしませんので注意)。予告なくミニテストを行うことがあります。
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3. |
準備学習(授業時間外の学習) |
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この科目専用のノートブックを用意して下さい(出来れば糸で綴じてあるもの)。ルーズリーフは勧めません。 各回の授業計画をみて、該当する部分を、教科書を予め読んでノートブックの左側のページにまとめを書き込む。図があるときはすべてノートブックにスケッチを描き込んでおく。 ミニテストに備えること。範囲を予告することもあります。授業計画に書いた範囲は必須で、この範囲の前後からも出題する可能性はあります。 右側のページは講義を聴いて書き入れるために取っておく。 英和辞典(リーダース英和辞典を推奨:理由は他の英和辞典では用語があまり書いていない)を使って、教科書に出てくる英語の発音、アクセントを調べる。ミニテストでも英語のスペリングとアクセントの記入の問題を随時出題します。期末試験の問題Bとしても出題することがあります。
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4. |
授業計画 |
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【第1回】生体とエネルギーはどのような関係があるのか 【第2回】自由エネルギーの流れと生命について 【第3回】化学平衡と反応エネルギーについて 【第4回】ATPをエネルギー通貨として利用するのはなぜか 【第5回】ATPのエネルギーはどのような場面で使われるのか 【第6回】ATPとエネルギー共役について 【第7回】ATP分解酵素と通常の酵素との大きな違いとは何か 【第8回】細胞膜とポンプタンパク質 【第9回】解糖系、TCA回路と酸化的リン酸化系の関係について 【第10回】酸化的リン酸化と酸化還元電位の関係 【第11回】電子供与体としてのNADHの特徴 【第12回】電子受容体としての酸素分子の特徴 【第13回】分子モーターによるATPエネルギーの利用(ミオシンの場合) 【第14回】ミオシンのATP分解とアクチンの関係 【第15回】ミオシンとミトコンドリアのATP合成酵素に共通する性質
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5. |
成績評価の方法、基準 |
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主に定期試験で評価します。定期試験の受験資格は原則として出席8回以上です。試験は前半(30分)と後半(30分)に分かれ、前半の問題Aは自分で書いて持参したノートを見ても良い(生物物理学1、タンパク質情報科学、タンパク質立体構造の講義ノートの持ち込みも可)。ノート持参者はレポートも見て良い。後半の問題Bは何も見ないで解答する。電卓はいつでも使用可。試験成績がボーダーライン付近にある場合、試験直後に提出するレポート(毎回の講義のまとめを2ページ以上書き、それに講義名、学籍番号、氏名、(返却希望があればそれも書いた)を書いた表紙を付け、A4版レポート用紙に黒の水性ボールペンで書き左上をホッチキス留め、全体で約30ページ)の内容が良ければ合格にします。分厚すぎる場合は分冊して綴じ、全体をクリップ止めする。
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6. |
使用テキスト及び使用教材 |
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教科書:Essential細胞生物学(第3版または2版)3,4,13,16章(Albertsら,南江堂 8千円) この教科書は生物物理学1、タンパク質情報科学、タンパク質立体構造の講義でも使います。 参考書:カラー図解 アメリカ版大学生物学の教科書 第1〜3巻(ブルーバックス) 講談社 〜1,500円
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その他 |
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