Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

ひとつ前のページへ戻る 教授名で検索

 
脳科学(Brain Science) 関根 久
2年 後期 専門科目選必 2単位
【ヒューマン・後】 12-1-0486

1.
授業目標
本講義は、超伝導の最先端応用技術である脳計測技術(具体的には、MRI、f-MRI、MEG 等の静的、動的断層映像技術)の解説から始まり、脳機能イメ−ジング、脳機能マッピング等について、解説します。また、そういった実測的手法から得られた大脳皮質のコラム構造、同期的振動と、意識活動との関連などについて解説し、脳全体の構造や、意識活動のしくみについて、理解することを目標とします。
2.
授業概要
超伝導を用いた最先端脳計測技術(MRI、f-MRI、MEG等)の解説、脳機能マッピング、大脳皮質のコラム構造、同期的振動と、意識の起こりとの関係等を中心に解説していきます。 また、脳幹、大脳辺縁系、大脳皮質の相互関係等についても触れ、生命維持、本能、知的活動等の関連について解説します。さらに、ニュ−ロコンピュ−タや学習認識システム等、脳と電子情報技術との境界分野についても解説します。
3.
準備学習(授業時間外の学習)
授業終了時に準備学習のための課題を伝えますので、自主的に学習しておいてください。
4.
授業計画
【第1回】
序論 脳研究の歴史、脳の基本構造、超伝導と脳計測技術の出現、各種脳機能イメ−ジング
【第2回】
脳の基本構成、ニュ−ロンの構造とパルス信号伝達のしくみ、シナプス
【第3回】
大脳、大脳辺縁系と大脳基底核、脳幹の役割
【第4回】
大脳の4領域(前頭葉、頭頂葉、後頭葉、側頭葉)の役割
【第5回】
超伝導と脳計測技術  核磁気共鳴によるMRI
【第6回】
動的計測f-MRIの原理
【第7回】
各種脳機能イメ−ジング(X線CT、PET等)のしくみと特徴
【第8回】
超伝導量子磁束干渉効果による 最先端脳計測 MEG
【第9回】
ブレインマッピング、体性感覚野と運動野の連携、意識活動と動的断層映像
【第10回】
視覚的認識、網膜の構造、並列処理、脳でのパタ−ン認識とデジタル画像処理
【第11回】
内耳や脳での音声認識のしくみ コンピュ−タでの音声認識との比較
【第12回】
大脳皮質のコラム構造と同期的振動、意識の発生
【第13回】
連合野と高次機能
【第14回】
ニュ−ロコンピュ−タ、人工知能、学習認識システム、脳と電子情報技術との境界分野
【第15回】
脳研究の未来像、人工脳の可能性等
5.
成績評価の方法、基準
液晶プロジェクタを多用して、視覚的な授業を行う。 評価は期末試験中心だが、出席も重視します。
6.
使用テキスト及び使用教材
テキスト  「目で見る脳とこころ」松沢大樹著 NHK出版
参考書・参考資料等
 「脳から心へ」宮下司、下條信輔 岩波書店  
 「絵で見る脳と神経」馬場元毅 医学書院・「超伝導エレクトロニクス」原 宏 オ−ム社
 「脳をつくる」(ロボット作りから生命を考える)中野馨著 共立出版社
7.
その他
LMSも活用