Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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日本史Ⅱ(Japanese HistoryⅡ) 山室 建徳
1年 後期 総合基礎科目選択 2単位
【地域・後】 12-1-0733

1.
授業目標
明治以降の日本の歩みをできる限り幅広く概観して、基礎的な知識を習得すると同時に、さまざまな歴史解釈があることの理解もめざします。これによって、今日の日本が形作られた歴史的背景への認識を深めます。
2.
授業概要
次のような二つの観点から、近代日本史を講義します。ひとつは、明治以降の小中学校の歴史教科書を材料にして、その時々の歴史叙述をたどっていきます。つまり、自国史の描き方自体の歴史を振り返ります。もうひとつは、最新の研究成果を紹介して、通説的な近代日本史像を批判的に見直します。この二点を組み合わせて、近代日本の軌跡を大局的に見る目を養います。
3.
準備学習(授業時間外の学習)
小中学校や高校で学んだ日本史の内容を思い返し、今までに読んだ明治時代以降の時代を描いた歴史書や小説を、できる限り読み直して下さい。
テレビで放映される近代日本史に関係するドキュメンタリーなどを見るようにして下さい。新聞や雑誌でも関係する記事を読むようにして下さい。
できる限り早めに教材を配りますので、事前にこれに目を通しておいて下さい。
4.
授業計画
【第1回】歴史の見方 史料はすべて主観的観察の断片に過ぎない
【第2回】明治の教科書編纂制度
【第3回】日清・日露戦役が生み出した国定教科書
【第4回】歴史教科書はどのように書き始められているか
【第5回】国定教科書が描く前近代史
【第6回】国定教科書が描く現代史
【第7回】小学唱歌の中の日本史
【第8回】昭和初期の歌謡曲
【第9回】近代化によって変貌する生活様式
【第10回】「軍神」たちの変遷
【第11回】国民は爆弾三勇士に熱狂した
【第12回】戦時期の国民意識
【第13回】なぜ特攻作戦が遂行されたのか
【第14回】敗戦後における国民意識の変貌
【第15回】戦中・戦後の連続・非連続
5.
成績評価の方法、基準
出席と講義への理解度を確認するため、講義内容への簡単なコメントを毎回書いてもらいます。最後にレポートを提出してもらいます。講義内容を十分に理解した上で、それに対する自分の意見を論理的に整理できていることが評価基準となります。毎回のコメントと最終レポートの両方を勘案して、成績をつけます。
6.
使用テキスト及び使用教材
なし(講義時間中に随時印刷物を配布する)
7.
その他