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授業目標 |
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博物館は四つの機能(資料の収集・資料の保管・資料の調査研究、資料の展示)を備えた社会教育機関であり、且つ研究機関でもあります。 本講義では、資料とその収集から展示・教育活動までの諸問題を具体的に説明し、その理解を図り、更に生涯学習の時代と言われている今日の博物館の在り方についても多面的に考えます。
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2. |
授業概要 |
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この科目では、博物館の資料が、どのような方法で収集され、どのような過程を経て資料化していくのか、 その資料は分類整理・保管、そして調査研究され、その結果として展示などの教育普及活動に活かされて いくのかについて、具体的な事例を挙げながら解説します。
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3. |
準備学習(授業時間外の学習) |
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授業範囲を予習・復習しておくこと。特に、授業計画の第2回~9回については、サブテーマまで、紹介した参考書等で事前に調べて、わからない箇所を明確にし、授業に臨んで下さい。
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4. |
授業計画 |
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第1回:博物館資料論について 第2回:博物館の資料 *資料の意義 *資料の条件 *資料の種類 第3回:資料の収集 ① *収集の方法「採集・発掘、交換、購入、寄贈(受贈)、 寄託、借入(借用)」 第4回:資料の収集 ② *資料の製作 *収集された資料の処分 第5回:資料の分類整理・保管 ① *受入れから登録まで *資料の配列 第6回:資料の分類整理・保管 ② *資料破壊の原因と対応 *資料保存の実際 第7回:資料の調査研究 *調査研究の意義 *調査研究の種類 *調査研究成果と教育活動 第8回:資料の展示と教育活動 ① *展示の意義 *展示の種類 第9回:資料の展示と教育活動 ② *展示の実際 *博物館の教育活動 第10回: 資料(自然史)の収集から展示まで① 第11回: 資料(自然史)の収集から展示まで② 第12回: 資料(理工)の収集から展示まで③ 第13回: 展示設計・企画 第14回: 博物館の現状と問題点① *資料に関する諸問題(倫理を含む)など 第15回: 博物館の現状と問題点② *新卒学芸員に求められる資質と能力など
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5. |
成績評価の方法、基準 |
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資格取得に必要な最低限の出席数(8割以上)を満たした上で、期末試験(60%)と授業中に課す 小レポート+平常点の合計(40%)によって評価します。
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6. |
使用テキスト及び使用教材 |
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特定のテキストは使用しません。博物館学に関する図書・文献を紹介しますので、その中から博物館資料論に関する専門書を少なくとも1冊は必ず目を通して下さい。 授業では、毎回レジュメと必要に応じて資料を配布します。授業中の質問を歓迎します。
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7. |
その他 |
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この科目は特に博物館実習との相互補完性が高く、自学自習を必要とします。受講資格は特にありませんが、可能な限り多くの博物館を訪ね、博物館の在り方と学芸員の仕事についての基本的な知識を身につけて下さい。
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