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授業の内容(Course Description) |
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経済学部に入り、あなたは今後さまざまな経済学を学びますが、この「経済学概論」の目的はそれらの学習の基礎を作ることです。この授業の目的は大学での学習の基礎作りですから、高校の「政治・経済」の経済編と関連するようにしてあります。構成はその経済編を再構成したものであり、教科書もリンクしているものです。 「経済学概論II」では、「経済学概論I」で学んだ資本主義経済が中核にもつ市場経済の構造を基礎にして、経済社会がもっている具体的な諸側面について学習します。この授業で取り上げる、一つの側面は「国民経済」という側面であり、次は、その「国民経済」の具体的な姿である「日本経済」という側面であり、また別の一つの側面は「国際経済」という側面です。 この授業では、授業計画に書かれた項目を取り上げ、また、考える材料を提供して、受講生のあなたが、資本主義経済の現実の姿を考え、理解できるようになるための基礎を作り、経済と経済学の勉強を進めやすくできるようにしたいと考えています。ですから、授業は基礎的・基本的なことについて、できるかぎり理解しやすくなるように努めます。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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経済学概論IIの到達目標は、金融と財政の基本を理解すること、日本経済の戦後の歩みを概観し理解できること、日本経済の現状の問題点を理解し解決策を考えられるようにすること、国際経済の基本と現状を理解することです。 この目標の到達度は期末試験によって評価されます。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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一定回数以上の出席により受験資格(単位修得の資格)を得られます。評価は試験での得点を基本とし(8割)、出席状況や授業中の態度等を加味して(2割)、総合的に評価します。ただし、受講生が多数等で出席調査が困難なばあいは、試験の得点だけで評価します。(詳細は、ガイダンスで説明します。)
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト:『経済学をやさしく学ぶ』(賀村 進一。中央経済社) 参 考 書:『痛快!経済学』(中谷 巌。集英社インターナショナル) 『経済の考え方がわかる本』(新井 明・他。岩波ジュニア新書511) その他は、必要に応じて、授業中に紹介します。
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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授業とテキストは、第7回 第9章 6.を除き、リンクしています。次週の授業範囲を読み、マーカーなどで重要箇所を明瞭にし、該当項目の内容のイメージを作ってください。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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授業とテキストはリンクしていますので、事前に該当範囲を読むようにしてください。また、遅刻せずに出席し、授業を真剣に聞くのは当然のことです。私語などは論外です。内容豊富なノートの作成にも努めてください。 重要なことは自分で考えることなのです。知識を豊富にすると同時に、その知識でテレビや新聞で伝えられる実際の経済を考えられるようになってください。また、知恵の性能を上げ、よい知恵を働かせることができるようになってください。そうすれば経済がわかるようになってくるでしょう。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 ガイダンス 【第2回】 第7章 金融と金融政策① 1.金融 2.銀行の機能 3.金融政策(1) 【第3回】 第7章 金融と金融政策② 3.金融政策(2) 第8章 財政と財政政策① 1.財政(1) 【第4回】 第8章 財政と財政政策② 1.財政(2) 2.財政政策 【第5回】 第9章 日本経済の戦後の歩み① 1.日本経済の戦後復興 2.高度経済成長 【第6回】 第9章 日本経済の戦後の歩み② 3.ドルショック、オイルショック および財政危機 4.円高経済とバブル経済 5.バブルの崩壊と平成不況 【第7回】 第9章 日本経済の戦後の歩み③ 6.21世紀初頭の世界経済危機 【第8回】 第10章 日本経済の諸側面① 1.産業構造の変化 【第9回】 第10章 日本経済の諸側面② 2.資源エネルギー問題と環境保全 【第10回】 第10章 日本経済の諸側面③ 3.物価問題と消費者の保護 【第11回】 第10章 日本経済の諸側面④ 4.労働問題と社会保障 【第12回】 第11章 国際経済の基礎① 1.国際分業と貿易 【第13回】 第11章 国際経済の基礎② 2.外国為替 3.国際収支 【第14回】 第12章 国際経済の変遷と日本経済① 1.戦後の国際経済の展開 2.地域経済統合 【第15回】 第12章 国際経済の変遷と日本経済② 3.発展途上国の経済 4.地球環境問題 ※ 進度などの関係で、一部変更される場合もあります。
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