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授業の内容(Course Description) |
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産業組織論(IO)の基盤的理論とともに実証研究群を紹介する。企業・市場についての視角を身につける。この点は「日本の産業Ⅰ」と同じであるが、産業組織論はハーバードとシカゴの対立の構図から、ゲーム論を基礎にした新産業組織論へと大きく変化したことに合わせて、後者の部分を解説する。 日本の産業Iの中心が、市場構造にかかわる諸要因であるのに対し、新産業組織論の中心は寡占企業の戦略的行動である。分析のために、ゲーム論の初歩の知識が必要となるため、これを補足しつつ企業間競合を論ずる。 新産業組織論のモデルは、きわめて多様であるため、講義の幹として、競争の公正性との係りの濃いテーマ群を選ぶことにする。この点で、独禁法についても論及する。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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日本の産業Ⅰで論ずるハーバードとシカゴの対立の議論だけでは、産業組織論としては不完全である。ゲーム論を理解し、企業間の競合がいかに展開され、どのような帰結をもたらすかを学ぶ。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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平常点・学期末のテスト・出席状況を考慮に入れて、コースの評価とする。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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未定。後日指定する。テーマごとにコピー資料を配布する。
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5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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クラス内で指示する。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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順序として日本の産業Iが既習であることが望ましい。日本の産業Iを踏まえた議論になる。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 日本の産業Iの復習1 【第2回】 日本の産業Iの復習2 【第3回】 ゲーム論の基礎と参入阻止戦略1 【第4回】 ゲーム論の基礎と参入阻止戦略2 【第5回】 カルテルの安定性1(静学的) 【第6回】 カルテルの安定性2(動学的) 【第7回】 水平的合併の評価基準1 【第8回】 水平的合併の評価基準2 【第9回】 垂直的統合と公正競争1 【第10回】 垂直的契約と公正競争2 【第11回】 垂直的契約と公正競争3 【第12回】 企業統治論1 【第13回】 企業統治論2 【第14回】 補論(コンテスタブルマーケット、オークション他) 【第15回】 補論とテスト
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