Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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企業戦略論 II
(企業戦略論)
鯉沼 宏治
選択必修  2単位
【経営】 12-1-1120-1940-02

1. 授業の内容(Course Description)
 この授業は、企業戦略の考え方を実際のビジネスの流れの中で理解し、企業経営における将来の環境変化への対応力を育成することを目指します。(授業内容については、極力関連する画像・映像を使い、分かり易くします)
 *明治の開国以来、日本の近代国家建設から現在の高度経済・民主主義国家に到る社会・経済の発展・成長過程において、企業の果たしてきた役割は、極めて大きなものがあった。
 *この過程において、企業はそれぞれの時代背景の下で、社会や市場の要請に応えながら、企業自身の安定と成長を求めて懸命の努力を続けてきた。
 *企業がこうした活動を遂行してくる中で、企業戦略の持つ意味は極めて重大であり、この戦略の是非に企業の命運がかかっているといっても過言ではない。
 *本講義(春期)においては、企業戦略についてより具体的・実践的理解を図る為、日本経済の今日までの変遷の中で、主に不動産(開発)事業の推移をたどりながら、具体的事業・プロジェクトの展開と企業戦略の関係を考えてみたい。また、企業戦略と経営理念の関連性についても考察を加える。
 *現在わが国は、バブルの崩壊以降、長期にわたる経済の低迷に苦しむ中でかつての輝きを失い、加えて急速に進む少子高齢化や直面する国家財政危機など増大する将来不安のもと、国内に自信喪失と閉塞感が強まっている。
 *本講義(秋期)においては、春期に続き関連する具体的事例の研究を行うと共に、現下の閉塞状況を乗り越えて将来への明るい展望を見出していく為の企業戦略のあり方について考察を深めたい。
 *特に、本講義で研究対象としてきた不動産業は、内需型産業としてこのままでは先細りの厳しい事業環境が予測される業種と位置づけられる。しからば、この困難な状況下で採るべき不動産企業の戦略とは?について学生諸君と共に考えてみたい。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 *日本の社会・経済の成長過程の中で、不動産(開発)事業の果たしてきた役割と意義についてその流れを理解する。
 *今日までの主要な不動産開発の事業事例の実態を研究しながら、企業戦略について具体的・実践的な理解・認識を深める。
 *現下の厳しい日本の現状のもとで、新たな成長・発展を目指す為の企業戦略のあり方について、学生諸君が主体的に考え、意見としてまとめる。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 出席状況と授業関連レポート及び期末時の課題提出レポートの結果を総合して評価します。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキストは採用しないが、参考文献は講義の中で適宜紹介する。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 講義に関連する都市や街づくりの実例について、現地を歩いて直接その雰囲気や歴史に触れるとともに、そこで感じた印象・感想を記録・整理しておく。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 *本講義は、企業戦略論Ⅰ(春期)とⅡ(秋期)併せてワンセットの構成としているので、極力通年受講が望ましい。
 *受講者の評価については、出席率・受講態度を重視するので、受講中の質疑・討論には積極的に参加すること。
 *大学生活では、自分が本当に好きになれるもの、興味を持てるテーマを発見し、それに集中して主体的に取り組む努力をしてほしい。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 オリエンテーション/春期の復習・秋期の講義内容・進め方・成績評価についての説明
【第2回】
 企業戦略について その3
【第3回】
 バブル景気/一極集中問題・多極分散政策
【第4回】
 業務核都市/幕張新都心・さいたま新都心・臨海副都心
【第5回】
 みなとみらい21計画(1)
【第6回】
 みなとみらい21計画(2)
【第7回】
 企業戦略について その4
【第8回】
 企業戦略について その5
【第9回】
 バブル経済崩壊→低成長期/都心再生への潮流
【第10回】
 都心部再開発/事例研究
【第11回】
 都心部再開発/事例研究
【第12回】
 丸の内再開発計画(1)
【第13回】
 丸の内再開発計画(2)
【第14回】
 不動産開発と企業戦略まとめ/報告・討論
【第15回】
 日本経済の現状と不動産業/未来を目指す企業戦略とは? リポート作成・提出