Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

ひとつ前のページへ戻る 教授名で検索

 
管理接客論A 中牟田 訓充
選択必修  2単位
【観光経営】 12-1-1130-0681-01

1. 授業の内容(Course Description)
 大学の講義では、人間形成に必要な高度な知育教育が求められるが、加えてこの授業では、特に人が持つ知性と一体のものとして不可分な感性を重視して、授業を通じて未だ知らざる自分に向きあう。すなわち内に潜む自らの感性の有り様を注視してこれを磨く。こうしたコンセプトの基に片寄りや偏見にとらわれない豊かな人間性を育むことを主眼とするものである。
 実社会の様々な分野で将来更に求められる他者への優しさや思いやりに根差した温もりのある人間関係を積極的に構築できる人間を育成すること、すなわち、ホスピタリティを授業の重要なキーワードとしてとり入れ、知性と感性の結合によって、自ら判断し、主体的に行動する力を身に付けることができるよう、その足掛かりとなるものを目指して行く。
 次いでこの授業が掲げる目標のもうひとつは、特に観光や旅行、サービスといった分野において、その将来を託したいと考えている学生に対し、具体的な行動の指針となるべきものを伝授して行く。すなわち接客を前提とした目的に合わせ、知っておくべき一定の知識や身につけるべきマナーなどについてもその基本となるものを伝えて行く。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 上記の観点に立って授業を進め、加えて特に日本の文化に関するものや絵画や音楽といった芸術の世界にも触れさせる。こうした人間の感性に直接働きかけるものを授業にとり入れて精神を高め、心を豊かにする。言わば感覚を研ぎ澄ます時間を作る。そうした時間によって、学生達に今迄経験したことのない未知の世界への扉を開けてやる。夢を持って将来の目標に少しでも近付けるようそのための後押しを行うこと。これがこの授業の最終目標である。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 出席日数と授業中の学習態度(マナー)、次いで講義中に課した課題への取組度合を平常点とし、最後は期末試験で行う最終レポートの提出をもって総合的に判定する。全体の1/3を欠席した場合は規定により評価の対象外となることもある。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 授業の内容に応じて、適宜プリント(資料)を配布する。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 図書館を大いに活用して見聞を広めるべし。何ごとにせよ自分が心惹かれる対象を見つけ出し、また少しでも興味のある世界に積極的に眼を向けてみる。それには“読む、観る、聴く”の三方向からアプローチすることを奨めたい。
 楽しみながら実践できる点では「映画」は最も手軽な教材となり得ます。邦画であれ、洋画であれそれもできれば旧(ふる)い時代に作られた名画、名作と呼ばれているものを選ぶこと。クラシックな作品には時代を越えて人の心を動かす普遍的な力があるからです。(図書館2階のブースを利用してVIDEO、DVD等を大いに活用して欲しい)
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 先ず始めは、いろいろなことに関心を持って広く世界を見渡せる眼と心を養ってもらいたい。出来れば学業の合間には機会を捉え、美術館や博物館そして学生には少し敷居が高いかも知れませんが、自ら進んでコンサートホールや劇場などにも足を運ぶことを奨めたいと思います。若い時からそのような場所で非日常的な世界を経験し、感性を刺激して様々な発見や驚きそして感動を伴う時間を過すことは何よりも自分自身を豊かにし、知らず知らずのうちに世界を観る眼と心が養われて行くことになるからです。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 授業のスタートに寄せて
  講義概要と授業方針説明
  自己紹介書を書く
【第2回】
 ホスピタリティという言葉を知る
【第3回】
 サービスとホスピタリティ考察
  観光にむすぶおもてなし文化 そのかたちと心(日本一の名旅館から学ぶこと)
【第4回】
 後世に伝えたい日本の美 (日本の風景100選)
【第5回】
 接客最前線
  ホテルマンに見る接客の基本とマナー その1.
【第6回】
 接客最前線
  ホテルマンに見る接客の基本とマナー その2.
【第7回】
 エアーライン研究
  その1.エアーラインにおける仕事のイメージと全体像
【第8回】
 エアーライン研究
  その2.キャビンアテンダントの職務を中心に
【第9回】
 総括エアーライン研究
【第10回】
 サービスの盲点と対策 接遇検定練習問題
【第11回】
 英国に見るホスピタリティーの伝統とは (バトラー・ショーファー)
【第12回】
 時代を越えて感動をもたらす日本の美 (仏像の美について)
【第13回】
 名作で知る日本人の心と風土
  “天心”の「茶の本」の心を知る  花の美しさについて
【第14回】
 日本を学び世界を知る
  異文化考察  歌舞伎(日本)とオペラ(ヨーロッパ)を中心に
【第15回】
 前期の講義を振り返って
  レビューならびに期末試験のレポートについてのテーマ説明
 授業計画については、順序や内容の一部を変更または追加することがあります。