Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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演習 II/演習 B ・ 演習 D 松本  修
3年必修(22年度以降入学生)/2年・3年選択(21年度以前入学生)  2単位
【観光経営】 12-1-1130-2713-04

1. 授業の内容(Course Description)
 この演習は、「我が国の観光の質の向上」という広い基本的テーマの下で、学生諸君がそれぞれ関心のある課題について調査・分析し、その結果を自らの見解を含めて発表し、かつ、これを踏まえて参加者の間で意見交換を行うことにより進めていくことにしている。
 このような方法により、観光の諸側面への知識と理解を深めるとともに、学生諸君が社会に出た後に参加することになるであろう実践的な課題検討へのトレーニングを行うことを目的としている。
 実社会においても業務上のコミュニケーションの拙さから問題が発生するケースが多々あることから、演習の中では、学生諸君のコミュニケーションの能力の向上に配慮する。さらに、検討作業やプレゼンテーションへのコンピューターの活用を図っている。
 あわせて、夏休みに、適当な地域を選んで研修旅行を行い、当該地域の観光魅力や、これを活用した地域振興策等につき勉強するとともに、クラスの親睦を図っている。研修旅行の企画や実施においては、学生諸君の自主性と創意工夫に期待している。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 観光に関する知識、理解を深めるのは当然のこととして、これに加えて、課題を発見し、必要な調査・分析を行い、対応の方向を判断し、発表を行うという一連の作業に馴染むとともに、正確に自分の考えや知識を伝え、また、正確に相手の言葉や文章を理解する習慣を身に付けることを演習の目標としている。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 原則として、演習での発表(プレゼンテーションの技術、発表内容等)や意見交換への寄与度(発言頻度、発言内容等)に6割、出席状況に4割の比重を持たせて成績評価を行う。発表担当者の無断欠席はクラス全体の迷惑となるので、納得できる説明がない場合には大幅に減点する。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 特に指定しない。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 新聞によく目を通す等、日頃から観光及びそれを取り巻く社会事象に関心を持ち、フォローすることに努めていただきたい。
 また、コンピューターを活用した情報の収集、分析、整理や、プレゼンテーションに慣熟するよう心掛けることは、演習に役立つのみならず、職業生活に向けての訓練となる。
 さらに、機会を見て、自らいろいろな観光を体験することは観光を学ぶ上で有益で、かつ、楽しい思い出になる。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 (1)教員の経歴(行政官)からして、この演習は特定の学問分野に特化したものではなく、上記のとおり「我が国の観光の質の向上」という比較的縛りの緩い基本テーマでの演習としている。しかし、この基本テーマは単に、どのような事柄でもそこに含まれるという汎用性を狙って便宜的に設定したものではない。
     観光はあくまでも人々の「楽しみのための旅行」であり、その意味で自己目的的なものであり、何か他の目的のための手段として存在しているものではない。観光を観光以外の何等かの目的の手段とする姿勢が前面に出過ぎた場合、観光の質は低下し、その価値が落ちると考えている。商業目的が露骨に表れた観光などは分かりやすい例であるが、公益的な目的であっても、適切な配慮がなされない場合は、やはり観光の質を落とし、かえって当該公益的な目的の達成を阻害することがあると考える。
     観光を地域の経済的・社会的活性化、人々の相互理解等、有意義な目的のために活用することは大切なことであるが、そのためにこそ、まず、急がば回れで、「楽しみのための旅行」としての観光の原点を明確に認識する必要がある。
     本演習の基本テーマは、教員のこのような問題意識から設定したものであるので、お含みおき願いたい。
 (2)教員の教職における経験の浅さからして、本演習の授業の方式はいまだに確立していない。本演習は、試行錯誤を行いながら、学生諸君がそこでの作業に積極的に参加できる仕組みのものにしようとしている最中の、いわば発展途上の演習である。今後も学生諸君と協力しつつ、より良いものにして行きたいと考えている。よろしく願いたい。
 (3)演習は文字通り、練習であり稽古である。スポーツ同様、その場に居て参加し、自らを鍛えることが大切である。また、練習であるので、社会に出てからの本番と異なり、そこでの失敗は(チャレンジの結果であるならば)諸君の運命に何の影響も与えない。失敗は成長の糧になる。
     このような意味で、演習への欠席は避けるとともに、安全なバーチャル空間で積極的に失敗経験を積まれることをお勧めする。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 演習方針及び演習計画
【第2回】~【第14回】
 演習参加者による研究、発表、意見交換
 (適宜、コンピューターの活用に関する講習等のプログラムを入れることがある。)
【第15回】
 学期のまとめ