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授業の内容(Course Description) |
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核という「恐怖の均衡」の下に世界を二分した冷戦構造が崩壊したとき、人類は「平和の配当」を期待した。しかし、現実にわれわれの前に見えてきた世界は決して安定したものではなかった。確かに、大国間の核戦争が直ぐにでも起こる可能性は遠のいたが、逆に核兵器・弾道ミサイル・化学兵器・生物兵器といった「大量破壊兵器」が拡散し、それを保有する国が増え始めた。 また、地下鉄サリン事件・在ペルー日本大使公邸占拠事件・領海への工作船の潜入・その他の国際テロ事件も頻発するようになった。カンボジアやインドネシアから在留邦人を緊急に退去させなければならないような事態も起きた。通信技術や輸送技術など科学技術の進歩によって、情報や技術や人や資本は容易に国境を越えるようになり、一国の機能をストップさせ得るようなサイバー・テロの危険も間近なものとなった。さらに、都市の開発が進むにつれて、我々の住む社会がいつの間にか脆弱となり、大規模な震災や原子力施設の事故などによる大被害が心配されるようになってきた。 その意味で、我々は全く「新しいタイプの危機の時代」に突入しようとしている。我が国は、国家の危機管理体制をしっかりと整えて、21世紀を「安定と安心の時代」にしなければならない。この講義は、これらの危機を管理するための原則、体制、要領について、基礎的な知識を整理したものである。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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爆破テロ、生物テロ、化学テロ、放射能テロ等の大量破壊兵器を使ったテロ、サイバーテロ、さらに新型インフルエンザ、ミサイル防衛等に関する基礎的な知識を理解させ、新聞やテレビで紹介される各種の危機的事態の背景を理解できるようにする。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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授業への出席状況を重視する。出席率・小テスト・期末試験の成績を総合的に評価する。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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参考書 志方俊之著『日本はこのままでは生き残れない』(PHP研究所) 参考書 志方俊之著『無防備列島』(海竜社)
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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当日の授業計画に示された項目の予備知識をインターネットで調査し、最低限のキーワードについて予習しておくこと。および当日の授業で筆記をさせた内容については、次回までに整理しておくこと。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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出席率を最重視する。講義中、不定期にワンポイント・テストを行う。 「危機管理論Ⅰ」を受講した者は、なるべく秋期にこの「危機管理論Ⅱ」を受講することを希望する。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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以下の項目を、ほぼ1週間に一つのペースで進める。 【第1回】 拡散する大量破壊兵器 【第2回】 核兵器配備の実状と核軍縮の努力 【第3回】 北東アジア地域における非核兵器地帯構想 【第4回】 弾道ミサイルの拡散防止 【第5回】 弾道ミサイル防衛の問題 【第6回】 化学兵器の実体と危機管理 【第7回】 生物兵器の実体と危機管理 【第8回】 国際テロの実体と危機管理 【第9回】 サイバー・テロへの備え 【第10回】 原子力施設の危機管理 【第11回】 大規模自然災害(震災)の危機管理 【第12回】 大規模自然災害(津波)の危機管理 【第13回】 大規模自然災害(洪水・高潮)の危機管理 【第14回】 政府の危機管理体制 【第15回】 まとめ
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