Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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国際組織法A 則武 輝幸
選択  2単位
【法律】 12-1-1210-0420-05

1. 授業の内容(Course Description)
 今日の国際社会においては、われわれの日常生活のあらゆる分野について、条約に基づいて、国際社会の公共利益を実現するために、国連をはじめ数百の国際機構(=国際組織)が設立され、活動している。国際機構の存在を抜きにしては、現代の国際関係を正確に理解することはできない。これらの国際機構を設立し、活動を規律する法、すなわち国際機構法(=国際組織法)について、最新の具体的事例を踏まえて講義する。講義の構成としては、従来なされてきたような各国際機構ごとのタテ割りの解説ではなく、各国際機構に共通する論点ごとに、いわば横断的に分析をしていくという形態をとる。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 国際組織法に関する基本的な知識の習得を目指す。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 原則として、期末試験のみで評価する。中間試験やレポートは実施しない。ただし、CかDか判断に迷う場合には、出席状況を参考にすることもある。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキスト:『新国際機構論 上』 横田 洋三 編著(国際書院)
 今年度よりテキストを変更しているので、2009年度以前入学の諸君は注意されたい。
 参 考 書:『国際連合』 シドニー・D・ベイリー 著、庄司 克宏、庄司 真理子、則武 輝幸、渡部 茂己訳(国際書院)
      『国連再生のシナリオ』 モーリス・ベルトラン 著、横田 洋三 監訳(国際書院)
      『国連の可能性と限界』 モーリス・ベルトラン 著、横田 洋三・大久保 亜樹 訳(国際書院)
      『国際機構の機能と組織[第二版]』 渡部 茂己(国際書院)
      『国際機構入門』 横田 洋三 編著(国際書院)
      『国際連合の基礎知識』 国際連合広報局編(関西学院大学出版会)
      『国連と日本』 河辺 一郎(岩波書店)
      『国連新時代―オリーブと牙』 外岡 英俊(筑摩書房)
      『国際組織法』 佐藤 哲夫(有斐閣)
      『国際機構』 庄司 克宏 編(岩波書店)
      『新版国際機構論』 横田 洋三 編著(国際書院)(2011年度までのテキスト)
      『新国際機構論 下』 横田 洋三 編著(国際書院)
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 必ず教科書・プリントで予習・復習をして、自学自習の習慣を身に付けて頂きたい。
 教室に座っていさえすれば単位をもらえると思っているならば、大間違いである。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 毎日、新聞の国際欄を読んだり、テレビのニュースを見たりして、自発的に国際問題に対する関心を深めるよう、努力して頂きたい。
 テキストの順序に従って講義するが、随時、補足のためのプリントも配布する。講義の初日と最終日のみ出席するようないい加減な受講態度では、単位の取得は望めない。「先生の話はだまって聞きましょうね」、「勝手にお外に出てはいけません」とは幼稚園児が習うことである。幼稚園児「未満」の振舞いは、厳に謹んで頂きたい。途中で出て行くつもりなら、初めから来なくてよろしい。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
 教科書の構成に従って、以下の順序で講義する。
【第1回】
 オリエンテーション
【第2回】
 現代社会と国際機構
【第3回】
 国際機構の形成と発展①
  前史
【第4回】
 国際機構の形成と発展②
  前史(続き)
【第5回】
 国際機構の形成と発展③
  国際河川委員会
【第6回】
 国際機構の形成と発展④
  国際河川委員会(続き)
【第7回】
 国際機構の形成と発展⑤
  国際行政連合
【第8回】
 国際機構の形成と発展⑥
  国際行政連合(続き)
【第9回】
 国際機構の形成と発展⑦
  国際連盟と国際労働機関(ILO)
【第10回】
 国際機構の定義と種類①
  定義
【第11回】
 国際機構の定義と種類②
  特殊な国際組織体
【第12回】
 国際機構の定義と種類③
  種類
【第13回】
 国家外交と国際機構
【第14回】
 国家に対する国際機構のかかわり
【第15回】
 国際機構と法
 国際機構の性格
 注1 ただし、以上は大まかな予定であり、必ずしもこの通りに進行するとは限らない。
 注2 安全保障、軍縮・軍備管理・不拡散、人権・人道、開発援助、国際通貨・金融、貿易、環境・資源、社会・文化・教育などの分野で、国際機構が具体的にどのような活動をしているのかについても、必要に応じて適宜触れることにする。