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授業の内容(Course Description) |
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競争は経済成長の原動力である。近時、独占禁止法の重要性が再認識され、国内のみならず海外においても、適用が一層厳格になりつつある。特に海外においては、わが国企業が海外の独占禁止法(競争法)違反により巨額の制裁金を課される事例が増加している。わが国においても、平成17年及び21年の独占禁止法の改正により、課徴金の料率が高められかつ対象が拡大された。 今や、独占禁止法は、ビジネスに携わるすべての者が学ぶべき必要不可欠な法律となっている。 本講義は、経済法における独占禁止法の位置づけを概観し、かつ独占禁止法の目的および基本的な仕組みの理解を目的とするものである。 経済法Aは、独占禁止法の違法類型である、「私的独占」及び「不当な取引制限」について、具体的な事例を参照しながら講義を進める方針である。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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経済法Aの到達目標は、第一段階として、経済法の沿革及び独占禁止法の目的を理解すること、次いで独占禁止法の違法類型である、「私的独占」及び「不当な取引制限」の概要を理解することである。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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8回目の講義(6月上旬)時間中に中間テスト(小テスト)及び14回目又は15回目の講義(7月)時間中に期末テストを実施し、その両テストの成績を中心に出席状況を勘案して総合的に判断する。具体的な評価方法は、開講後早い時期に講義で説明する。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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適宜プリントを配布する。 参考文献…①根岸 哲・舟田 正之『独占禁止法概説』又は白石 忠志『独禁法講義』ともに有斐閣のいずれかを参考にすること(近年独占禁止法の大幅な改正が行われたために最新版を使用すること)。 ②舟田・金井・泉水 編『経済法判例・審決百選』(別冊ジュリスト)有斐閣
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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配布資料に沿って復習し、余裕があれば参考文献の該当個所を精読すること。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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講義中に条文を引用し確認するので、必ず『六法』を持参すること。『六法』は、テストの際にも「持込み可」とするので、絶対に必要である。また、近年独占禁止法の改正が続いたため、『六法』は23年度版以降の新しいものを用意すること。 講義中の入退室と私語は、講義の進行と他の学生の聴講の妨げとなるので、厳に慎むこと。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 競争の重要性 【第2回】 市場 【第3回】 経済法とは? 【第4回】 最近の独占禁止法違反事例 【第5回】 米国の反トラスト法 【第6回】 独占禁止法の成立とその後の変遷 【第7回】 独占禁止法の目的 【第8回】 独占禁止法の基本概念 【第9回】・【第10回】 私的独占 【第11回】 企業結合の制限及び独占及び集中の規制 【第12回】・【第13回】 不当な取引制限 【第14回】 国際取引への適用 【第15回】 春学期のまとめ
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