1. |
授業の内容(Course Description) |
|
近年、地方分権の進展、平成の市町村合併、財政の三位一体改革などにより、自治体を取り巻く情勢が大きく変化してきている。また、こうした変化に呼応するように、全国各地でユニークな知事や市町村長が誕生し,新しい政策を行ったり、提言したりしている。例えば、名古屋市の住民税減税と予算配分に住民が関与する地域委員会、7府県で構成される関西広域連合、北海道栗山町の通年議会、大阪都構想の提言といった具合である。 また、新しい動きには軋轢がつきものであるため、鹿児島県阿久根市のように住民を巻き込んだ長と議会の対立も話題を呼んだところである。 こうした状況を踏まえ、最新の実例などを素材にして、地方自治の基本的な考え方、市町村と都道府県、住民、知事、市町村長、議会のシステム、役割などを説明する。
|
2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
|
地方自治の基本、自治体の制度を理解することで、自治体の現実の動きをより身近なものとして把握できるようにする。
|
3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
|
テストに出席、受講態度を加味して評価する。 テストは、それぞれ3分の1程度の割合で、True or False(本当か嘘か)問題、穴埋め問題、テーマについての記述問題とする。
|
4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
|
テキスト:平谷英明著 『一番やさしい地方自治の本(第1次改訂版)』学陽書房
|
5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
|
テキストの章建てに従って、授業が行われるので、事前に読んでおいてもらいたい。
|
6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
|
新聞などの地方自治に関する記事や裁判記事について、目を通すように努めてもらいたい。 質問は随時受け付けるので、積極的に質問してもらいたい。
|
7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
|
【第1回】 地方自治の本旨(住民自治と団体自治) 【第2回】 地方自治法の概要、市町村と都道府県、市町村合併の話 【第3回】 住民、住民の権利義務、住民基本条例、住民投票条例など 【第4回】 自治体の組織 組織法定(条例)主義、首長制(二元代表制) 【第5回】 自治体の長(知事、市町村長) 【第6回】 行政委員会(公安委員会、人事委員会など) 【第7回】 補助機関、地方公務員の権利と義務 【第8回】 議事機関としての地方議会 【第9回】 議会と長との関係 【第10回】 条例の話、ユニークな条例 【第11回】 地方財政 【第12回】 広域行政、市町村合併、広域連合 【第13回】 狭域行政、コミュニティ行政 【第14回】 国と自治体との関係 【第15回】 まとめ
|