Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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消防法と予防行政 IV 髙橋 太
選択  2単位
【スポーツ医療】 12-1-1210-1766-03

1. 授業の内容(Course Description)
 消防機関の仕事には、消火、火災予防、救助、救急の4つの大きな柱があります。このうち、火災予防行政は、火災の発生防止と発生時の被害の最小化のため、消防法に基づき建物や危険物施設にあらかじめ対策を講じさせるとともに、法律への適合性を調査し、違反しているものには命令を発するなどにより、それらの火災安全性を確保することが主な内容となります。
 2006年以来、消防機関には、火災予防行政に係る専門知識の有無を検定する「予防技術検定」に合格した「予防技術資格者」を置くことが義務づけられました。このため、「予防技術検定」に合格すると、消防機関への就職に有利になります。また、消防防災設備関連企業および、建物や危険物施設の保安管理等の分野の就職にも有利になると考えられます。
 <授業の概要>
 火災予防行政の中心をなす建物火災の防火安全対策について、火災の特性、建築基準法に基づく建築物の防火対策などと関連づけながら、消防法における火災予防規制の考え方を整理して示します。特に、防火管理、防炎規制、火気使用設備規制、消防用設備規制等については、その具体的な内容を逐一示すとともに、規制対象となる建築物等の考え方につても整理して示します。
 <予防技術検定受験資格等>
 「予防技術検定」は、(財)消防試験研究センターにより、毎年2月頃に実施されます。検定区分は、「防火査察」、「消防用設備等」及び「危険物」の3区分ですが、本講座はこれらのうち、「防火査察」又は「消防用設備等」の受検者を想定しています。
 受検資格は、大学において機械、電気、工業化学、土木、建築又は法律に関する授業科目を履修し、通算20単位以上修得した者とされています。従って、受検申請は毎年11月頃ですが、平成25年3月31日の段階で上記科目を20単位以上修得(見込みでも可)しておく必要があります。
 本講座は総務省消防庁から「機械、電気、工業化学、土木、建築又は法律に関する授業科目」として、消防法と予防行政の I 、II、III、IV、が各々2単位、合計8単位として認められています。それ故、予防技術検定を受検するには、別途上記法律等に関する授業科目12単位を修得する必要があります。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 本講座を通して消防に関する理解、とりわけ消防機関が行う、予防行政と社会の安全との相関関係について、理解し、かつ、自ら考え、社会貢献できる人材の養成を目標とします。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 出席率および授業参加態度を重視し、授業内試験(8回予定)、授業内最終試験を実施し、総合評価します。
 ただし、授業を1/2以上欠席の場合は不合格とします。
 (なお、授業内試験を、予定回数以外にも臨時に行うことがあります。)
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキスト:『予防技術検定のための消防予防概論』第1巻 共通科目
      第3巻 消防用設備等(財)日本消防設備安全センター編集・発行
 サブテキスト:『予防技術検定のための消防予防概論』第2巻 防火査察
        (財)日本消防設備安全センター編集・発行
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 指定した教科書を事前に読んでおくこと。
 前回の授業内容に係る小テストを実施するにでよく復習しておくこと。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 この授業は消防を理解し、親しみを持ってもらうことを主目的としています。今後社会人として生活するうえで、本授業で学んだことを糧とし、活かしながら進んでいかれることを期待します。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
 授業は、次の内容について講義形式で行い、随時授業内試験を行って理解度を確かめます。また、授業の最終段階では、予防技術検定に向けた模擬試験及びその解説を通じて、全体の理解を深めるとともに知識の整理を行います。
【第1回】
 自動火災報知設備 その1
【第2回】
 自動火災報知設備 その2
 授業内試験
【第3回】
 ガス漏れ火災警報設備
 授業内試験
【第4回】
 漏電火災警報器
【第5回】
 消防機関へ通報する火災報知設備
 非常警報器具及び非常警報設備 その1
【第6回】
 非常警報器具及び非常警報設備 その2
 授業内試験
【第7回】
 避難器具 その1
【第8回】
 避難器具 その2
 授業内試験
【第9回】
 誘導灯及び誘導標識
 授業内試験
【第10回】
 消防用水
【第11回】
 排煙設備
 授業内試験
【第12回】
 連結散水設備
 連結送水管
 授業内試験
【第13回】
 非常コンセント設備
 無線通信補助設備
 授業内試験
【第14回】
 総合操作盤
【第15回】
 まとめ・授業内最終試験