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授業の内容(Course Description) |
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消防関係機関(国家試験委託機関)が行う予防技術検定試験の選択科目である、防火査察課程に準ずる。すなわち、消防機関が行う火災予防行政のうち、防火査察業務である立入検査及び消防法違反に対して行う命令等の措置に関し、その法的根拠、実施要領、手続き等を説明する。 具体的には、消防法令及び関係規定の解説及び実例を踏まえた実施要領等の説明並びに問題演習等を行う。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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(1) 消防法では火災から人命、財産を守るために、建物等の防火区画や消火・警報設備また防火管理等の火災予防に関する基準を定めている。本授業ではこれらの基準の履行を担保するために消防機関が実施する立入検査等の防火査察を理解させることにより、社会人として、あるいは企業人としての危機管理能力の向上を図る。 (2) 予防技術検定試験の選択科目の1つ「防火査察課程」を学び、受験のための実力向上、さらには消防の予防行政を目指す一助とする。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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(1) 筆記試験(場合によってはレポート式)を行い満点を100点として評価する。 評価のランクは大学の例示による。 (2) 筆記試験(レポートの場合を含む)は出席回数が3分の2以上の者に対して行う。従って、出席回数が3分の2未満の者は、特別な理由がない限り履修放棄とみなし、採点しない。出席率が70%台の場合は5点、80%台の場合は10点、90%台の場合は15点、100%は20点を加算する。ただし、加算の結果100点以上となった場合は、100点とするが、この場合は成績順位において考慮する。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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(1) テキストとして、プリントを配布するが、『予防技術検定のための消防予防概論第2巻防火査察』を推薦する。 (2) 参考文献として、消防関係法令の抜粋、演習問題を配布し使用する。
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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火災から人命、財産を守るために、我々の周りには様々な設備等が設けられ、又管理システムが構築されている。準備として、自動火災報知設備やスプリンクラー、誘導灯等身近な消防設備等に興味を持ち、これらの設備の設置、維持管理を徹底する方法、これらの不備により人命が失われた事例等を研究し、問題意識をもって授業を受けることを希望します。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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出席を重視するので、積極的に授業を受けるよう希望します。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 ガイダンス 予防技術検定制度、 授業の進め方 消防関係法令の紹介 【第2回】 消防の体系と消防法における予防関係規程の仕組み・・・ 消防組織法第1条 消防法第1条、2条 【第3回】 立入検査・・・消防法第4条 第4条の2 【第4回】 屋外における火災予防・・・消防法第3条 【第5回】 防火対象物の火災予防措置命令・・・消防法第5条、第5条の2、 【第6回】 消防吏員による火災予防措置命令・・・第5条の3 【第7回】 行政救済制度、不服申し立ての期間・・・消防第5条の4 訴の提起及び損失訴訟・・・消防法第6条 【第8回】 防火管理制度、共同防火管理制度・・・消防法第8条、第8条の2 【第9回】 防火対象物定期点検報告制度・・・消防法第8条の2の2、消防法第8条の2の3 避難上必要な施設等の管理、自衛消防組織、防炎規制・・・消防法第8条の2の4、第8条の2の5、第8条の3 【第10回】 火を使用する設備、器具等の規制・・・消防法第9条 住宅用防災機器・・・消防法第9条の2 【第11回】 立入検査要領(事前準備・事前通告・検査の着眼点) 【第12回】 違反の是正(警告、聴聞、弁明、命令) 【第13回】 違反の是正(代執行、告発) 【第14回】 全体総括(重要事項を総括的に復習) 【第15回】 テストと解説(履修評価のためのテストを実施、解説する)
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