1. |
授業の内容(Course Description) |
|
「共存の哲学」の切り口から、宗教文化の多様性に接近する。日本と東アジアの宗教文化の豊かさ、マザー・テレサの先駆性、世界の宗教多元状況、平和・環境と宗教文化など、宗教+α、無宗教+αの経験である「複数宗教経験」のコンセプトが新しい視点を提示できるトピックに焦点をあてる。 一神教(キリスト教・ユダヤ教・イスラム教)やヒンドゥー教・仏教のリバイバル、宗教が関わる紛争・テロリズム(平和の対極)、先進国に根づよい無宗教・無神論の空気、霊性への高い関心は、私たちにどのように関係しているのだろうか。また、多宗教と無宗教にまたがる共存の思考はいかに可能だろうか。 こうした問いに向き合い、グローバル化が進行する現代生活に欠かせない知識として、無宗教を含めて宗教伝統に向き合うリテラシーを身につけることをめざしていく。
|
2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
|
「複数宗教経験」に示唆的な事例について基礎的な理解をめざす。また、授業内で学んだ内容をふまえながら、自らが独自に考えた感想を交え、1000字以上の考察をまとめる力を身につける。
|
3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
|
授業参加(60%)、授業内試験(40%)を目安とする。テーマは試験の1~2週間前に発表する。
|
4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
|
参考文献 『共存の哲学−複数宗教からの思考形式』濱田 陽 著、弘文堂、2005。 『環境と文明 新しい世紀のための知的創造』山折 哲雄 編、濱田 陽 他著、NTT出版、2005。 『宗教多元主義を学ぶ人のために』間瀬 啓允 編、濱田 陽 他著、世界思想社、2008。 『社会貢献する宗教』櫻井義秀・稲場圭信編、濱田陽他著、世界思想社、2009。
|
5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
|
後に取り上げる話題への理解を深めるため、先に取り上げた話題に関する講義ノート・配布資料を順次復習していく。
|
6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
|
授業にきちんと出席し、講義内容に集中して理解を積み重ねていくことが必要である。また、効果的にノートをとることが肝心である。
|
7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
|
【第1回】・【第2回】 「複数宗教経験」のコンセプト 【第3回】・【第4回】 「「共存の哲学」を考える」 【第5回】・【第6回】 「未知との共存」のコンセプトと東アジア 【第7回】・【第8回】 「マザー・テレサ研究−生誕100年を越えて」 【第9回】・【第10回】 「世界の宗教多元状況」 【第11回】~【第13回】 「地球環境と複数宗教伝統−内なる環境」 【第14回】・【第15回】 「期末試験」「期末試験答案返却・全体講評」 *以上の順序は入れ替わることがある。また、社会状況、国際情勢の変化に応じて、新しいトピックを加える。
|