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授業の内容(Course Description) |
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「一衣帯水」「同文同種」などの語にもあるように、日本と中国とは隣国として切っても切り離せない関係にある。しかし、歴史を顧みれば、そこには両国の近しさよりむしろ隔たりの方が浮かびあがることも多い。日中関係は、どのような変遷をたどってきたのか。秋期の授業では、モンゴル帝国滅亡後の秩序の再編に始まって、西洋列強の東漸を経て今日に至る数百年間の両国関係をふりかえり、その歴史的構造を考察していきたい。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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(1)室町時代、江戸時代、明治時代の日中関係の類似と相違について、要点を簡単に説明できる。 (2)文禄・慶長の役、華夷変態と日本乞師、日清戦争といった主要な用語・事件に対して、自分なりの解釈を示すことができるようになる。 (3)歴史の事例を用いて、今日の日中関係を解説できるようになると、なお良い。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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期末の試験による。さらに、平常点をボーナス加点する。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト:特に指定しない。 参考文献:「日中歴史共同研究」報告書(外務省のホームページ、 http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/china/rekishi_kk.htmlにPDFファイルがある) ※上記共同研究に対しては批判も寄せられているが、ともあれ上質の論文集が無料でダウンロードできるのだから、読まないのは勿体ない。
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5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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ノートをよく見返して、疑問点があれば質問できるように整理しておくこと。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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最新の日中関係についても、新聞などを通じて関心を持っておくこと。 なお、IとII とで内容が繋がっているので、両方を続けて受講することが望ましい。やむをえず片方だけ受講する場合は、参考文献をよく読んで補習すること。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 履修案内 【第2回】 朝貢システムの再編 【第3回】 南北朝の抗争と日明貿易 【第4回】 豊臣秀吉の世界像 【第5回】 文禄・慶長の役 【第6回】 華夷変態と日本乞師 【第7回】 西力東漸と日中関係の転回 【第8回】 日清修好条規の多義性 【第9回】 「属国」「自主」「独立」 【第10回】 日清戦争にみる「近代」 【第11回】 義和団事件と「文明」「野蛮」 【第12回】 中国近代の日本観と革命 【第13回】 アジア主義と孫文 【第14回】 国際共産主義運動の衝撃 【第15回】 まとめと期末試験
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