Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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篆・隷書・生活書道研究 II 内門 亮子
選択  2単位
【日本文化】 12-1-1310-1753-04

1. 授業の内容(Course Description)
 篆書、隷書の古典臨書を中心として展開する。篆書は漢字の五つの書体の中で最も古い書体である。現在見ることの出来る最古の漢字は甲骨文字であるが、その後殷代から秦代までの千数百年の間に変遷し、ほどなく隷書が誕生した。隷書は篆書を直線的にし、簡略化したことから発生した書体である。今日私たちがよく使う楷書や行書、さらには草書の三体はすべて隷書を経て発達してきたものである。
 篆書・隷書は、漢字の歴史の中では古いスタイルではあるが、現代でもいろいろなところで使われており、かえって新しさを感じさせる。
 篆書・隷書を学ぶことによって、文字の成り立ちを知り、また表現の幅を広げることができる。何より、書に対する新たな興味が広がっていくものと思う。
 ここでは金文、礼器碑、石門頌を臨書するとともに、篆刻など日常生活に生きる書を学習する。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 中国の殷、秦、漢代を代表する篆書・隷書の名蹟を臨書することによって,篆隷の特徴を知り、基本的な用筆や結構法を習得する。さらに、古代の文字を使った生活書道へと発展させる。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 出席が6割を超えること。その上で作品と、平常点によって評価する。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 必要に応じてプリントを配布する。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 関連する文献を精読すること。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 書道用具(筆大小、墨、硯、紙)必携
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 授業の内容、進め方について
【第2回】
 隷書の基礎技法について
【第3回】
 古典の臨書とは
 礼器碑の臨書①
【第4回】
 礼器碑の臨書②
【第5回】
 石門頌の臨書①
【第6回】
 石門頌の臨書②
【第7回】
 篆刻①
【第8回】
 篆刻②
【第9回】
 篆刻③
【第10回】
 金文の臨書①
【第11回】
 金文の臨書②
【第12回】
 金文による創作
【第13回】
 隷書による創作(書初め)①
【第14回】
 隷書による創作(書初め)②
【第15回】
 まとめ、作品集提出