Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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授業づくりと指導法研究 I (人文系) 小山 惠美子
選択  2単位
【教職大学院】 12-1-1331-1848-09

1. 授業の内容(Course Description)
 授業は、複数の教員によるティーム・ティーチングの形態で行う。
 「授業づくりと教材研究Ⅰ」を基礎に、人文系(国語・社会)教科の指導方法(教師の教授行為と学習活動)の研究と開発、指導計画・指導案の作成など行う。指導法の引き出しを広げられるように具体的な事例の紹介や授業の検討を行いながら、指導法を獲得していけるようにする。
 作成した指導計画・指導案をもとに、可能な範囲で実習校での授業実践や模擬授業を行い、グループ・ワークや討論などを通して作成した指導計画・指導案の評価を行い、授業開発と指導法を見直す。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 <A類学生>
・児童生徒の状況及び各教科(おもに人文系の教科)等の特性に応じた多様な指導方法、指導技術等について理解と習得を図り、授業実践を行うことができる。
・児童生徒の学習状況を適切に把握し、指導にいかす方法についての理解と習得を図り、授業において適切に評価したり、評価結果をいかしたりすることができる。
<B類学生>
・教育的効果という側面から、自己の指導方法や指導技術について、理論的・体系的に分析・整理するとともに、他者の授業について分析したり、助言したり、児童生徒の状況に即した新たな指導方法について提案を行ったりすることができる。
・学習の評価の意義や方法について、これまでの実践をもとに理論的に整理し、効果的な評価の進め方を習得するとともに、学校における学習評価の課題に対する改善策を提案することができる。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
・授業ノート(ポートフォリオ)の提出
・授業内の課題の達成状況や参加の状況
・授業改善に関する自身のまとめ(レポート)
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
テキスト
  田中耕治編『よくわかる授業論』ミネルヴァ書房 2007年
  田中耕治編『よくわかる教育評価』ミネルヴァ書房 2005年
参考書
  次山信男・大澤克美編著『総合学習・生活科・社会科 活動研究ハンドブック』教育出版 1998年
  府川源一郎編『図解 すぐ身につく・学力が高まる 小学校国語学習スキル101の方法』教育出版 2005年
 など その都度紹介します。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
・授業ノート(ポートフォリオ)の作成
・学習指導案の作成と教材研究
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
・実習による欠席については、当日の「実習日誌」などを代替えとして提出します。
・授業力の向上を図る授業です。実習校の授業の事前準備にもなります。積極的に参加してください。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】指導法研究に関するオリエンテーション
・各自の課題を明確にし、今後の本講座における学びの計画を立てる。
【第2回】人文系教科(主に国語、社会等)における指導法とその工夫
・授業づくりの基礎となる様々な学習活動とその工夫について学ぶ。
【第3回】人文系教科における「言語活動の充実」とその工夫
・「教科における言語活動」とその工夫について具体的に検討する。
【第4回】授業観察とその検討(国語)
・DVDや実習校での授業を実際に見ることを通して、指導法の工夫について検討する。
【第5回】授業観察とその検討(社会)
・DVDや実習校での授業を実際に見ることを通して、指導法の工夫について検討する。
※【第4回、第5回】の内容に関しては、以下のような点に留意する。
・A類学生:児童生徒の実態や理解の状況に応じた効果的な指導方法やそれに伴う指導技術を複数獲得する。
・B類学生:自己の実践を専門的見地から理論的に振り返り、分析・改善することにより、指導力を高める手法を身に付ける。
【第6回】授業方法の工夫を取り入れた学習計画
・A類学生は、各自実習校での授業実践の計画を立て、具体的な指導計画の作成を行う。
・B類学生は、具体的な授業場面を想定し、指導法に関する助言や支援を行う。
【第7回】学習指導案の検討(模擬授業など)
・A類学生は、自身の指導法の課題に焦点を当てて、授業計画を作成し、実践または提案する。
・B類学生は、指導方法や指導技術の面から、児童生徒の状況を踏まえた具体例をもとに、良い点を価値づけ、改善点を助言する。
【第8回】効果的な指導方法の実際
・前回までの取り組みをもとに、効果的な指導法を整理する。
(ノート指導、板書の方法、発問と指示、説明など)
【第9回】人文系教科における教育機器の活用
・使用する教材・教具、教育機器の種類やそれらの特性、活用場面・方法等を分類・整理し、実習を通じて習得を図る。
【第10回】教師の協力的な指導方法
・少人数指導や習熟度別指導等、教師の協力的な指導について、具体的な事例をもとに検討する。
【第11回】学習指導における評価の在り方と、効果的な評価方法
・A類学生:学習指導における評価の在り方や、効果的な方法について理解し、他者に説明する。
・B類学生:学習指導における評価の課題について、理論と実践を結び付けて整理し、他者に説明する。
【第12回】人文系教科におけるテストの分析と検討
・実際のテストをもとに分析と検討を行い、より良いテストづくりの視点を学ぶ。
【第13回】指導法研究をもとにした授業改善案
・A類学生:これまでの授業を通して、自己の課題を明確にし、授業計画を改善する。
・B類学生:A類学生の授業改善案をもとに、開発した指導方法や指導技術の価値づけを行う。
【第14回】社会科見学の実際(フィールドワーク)
実際に社会科見学を行い、見学の内容を新聞にしてまとめる。
【第15回】人文系教科における指導方法の意義と効果(各自の成果と課題)
・これまでに学んだことをもとに、授業づくりにおける指導法の意義と子どもの学びについて検討する。