Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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保育の心理学 I 杉本 真理子
選択  2単位
【教育】 12-1-1333-0295-07

1. 授業の内容(Course Description)
 本科目は、保育士養成課程の「保育の対象の理解に関する科目」の1つとして開設されています。まず第1に、乳幼児の発達についての心理学の基礎的知識を学び、子どもへの理解を深めます。第2に、生涯発達全体を概観した上で、保育士が関わる乳幼児期の初期経験の重要性を理解します。第3に、その他の保育実践に関わる心理学的知識を学び、将来の保育実践に生かしていくことを目指します。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 ①乳幼児の発達について心理学的知識を得る。
 ②生涯発達における初期経験の重要性を理解する。
 ③発達的観点からの子ども理解の態度を養う。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 毎回の授業参加(一言メモ・授業内小レポート)(30%)と、期末試験(70%)で評価する。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキストは使用しません。
 参考文献:無籐隆・清水益治編著『新保育ライブラリ 保育心理学』北大路書房、内田伸子・臼井博・藤崎春代『ベーシック現代心理学 乳幼児の心理学』有斐閣
 上記以外の参考文献は、授業に沿って紹介していきます。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 ①毎回の授業内容をノートにまとめ、心理学的知識が保育にどう生きるか考察する。
 ②日常生活で子どもに関心を持ち、子どもをよく観察し、記録する。
 ③積極的に関連文献を読み、その意味を考える。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 保育士養成課程1年配当の必修科目ですから、子ども理解を深めるため、楽しい授業にしていきましょう。授業で話される内容を聴きながら、実際の子どもの姿を思い浮かべ、その様子の発達的意味を考えていくため、日常的に目にした子どもの様子を書き留めておくと良いでしょう。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 ①導入:様々な子どもの姿、②受講上の注意
【第2回】
 ①発達観・子ども観の変遷と保育観、②子どもの発達を理解することの意義
【第3回】
 子どもの発達と環境(1)①劣悪な環境で育った子どもたち、②発達の可塑性
【第4回】
 子どもの発達と環境(2)①遺伝と環境、②相乗的相互作用、③環境のちがいで何が培われるのか
【第5回】
 身体的機能と運動機能の発達
【第6回】
 胎児期・新生児期の発達
【第7回】
 乳児期の発達 ①愛着の発達、②基本的信頼感の獲得、③初期経験の重要性
【第8回】
 幼児期の発達 ①他者との関わりの発達、②自律に向けて
【第9回】
 幼児期の発達 ③認知の発達、④言葉の発達と社会性
【第10回】
 学童期の発達 ①認知の発達、②仲間関係、③有能感と劣等感
【第11回】
 青年期の発達 ①心身の激変、②アイデンティティーの形成
【第12回】
 ①成人期・老年期の発達、②生涯発達と発達援助
【第13回】
 保育の中での育ち ①自ら環境に関わっていく子どもたち
【第14回】
 保育の中での育ち ②他者との関わりで育っていく子どもたち
【第15回】
 ①保育者の役割、②まとめ・・・保育に役立てる心理学的知見