Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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保育・子育て支援と保幼小の連携 村山 祐一
選択  2単位
【教職大学院】 12-1-1333-0531-06

1. 授業の内容(Course Description)
 我が国の保育園・幼稚園の歩みや今日の到達水準をふまえつつ、保育とはなにか、子育て支援と地域のネットワークの意義、幼児期の遊びと学びの関係性、保育制度と学校教育制度の違いと連携、保育所保育指針・幼稚園教育要領と小学校学習指導要領との関連等について学ぶ。それらを基礎に、保育園・幼稚園の保育実践や子育て支援の取り組みやそのあり方について事例的・実践的検討を深め、更に保幼小の連携・接続の事例的研究について分析・検討し、そのカリキュラムの作成を試みる。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 <A類学生>
  乳幼児期の子ども理解や保育の理念と原理をふまえて、地域の親の子育てや子育て支援ネットワークの実情、保育所・幼稚園の保育実践の理解、子どもの福祉・保育制度と学校教育制度との特質と連携について、総合的・実践的に学び、保育と小学校教育の違いをふまえつつ、保育と小学校低学年教育の接続のあり方と課題を理解する。
 <B類学生>
  乳幼児期の子ども理解や保育の理念と原理をふまえて、地域の親の子育てや子育て支援ネットワークの実情、保育所・幼稚園の保育実践の理解、子どもの福祉・保育制度と学校教育制度との特質と連携について、総合的・実践的に学び、保幼小の連携・接続の事例的研究を行い、そのカリキュラムの開発を試みる。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 15回での講義を通じて作成したレポートやグループワークの記録、レポートや作成したカリキュラムを元に総合的に評価を行う。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキスト
 特定のテキストを使用しない。
 参考書
 お茶の水女子大学附属幼稚園・小学校編『子どもの学びをつなぐ-幼稚園・小学校の教師でつくった接続期カリキュラム』(東洋館出版社)、佐々木弘子・鳴門教育大学附属幼稚園『なめらかな幼小の連携教育』(チャイルド本社)、お茶の水大学付属幼稚園・小学校・中学校編『「接続期」をつくる-幼・小・中をつなぐ教師と子どもの協働』(東洋館出版社)他
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 いろいろな幼保小の連携教育の取り組みの実践を収集するなどして、実践的学習が出来るように心がけていただきたい。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 各地域の幼保小の実情や連携教育の取り組み等の実践や紹介などを進んで収集することを期待する。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 授業全体のガイダンスと学生の保育理解についての討議
【第2回】
 保育とはなにか(講義)
  乳幼児期の権利と子どもの発達と生活保障としての保育、家庭育児と保育との連携等について総合的に学ぶ
【第3回】
 保育所・幼稚園の保育の歩みと発展について(講義)
  日本の戦前・戦後の保育所・幼稚園の歩みと発展、保育理論の深化について理解を深める
【第4回】
 保育制度と学校教育制度のシステムの違いと課題(講義と討論)
  B類学生は、体験的な事例を報告し、A類学生との討議を行う
【第5回】
 今日の保育・教育政策の変遷と子育て支援の課題(講義)
【第6回】
 地域・家庭での乳幼児期の子育てと子育て支援システムの実情(講義と討論)
  B類学生は、地域の子育て支援に関する体験的事例を報告し、A類学生との討議を行う
【第7回】
 保育所保育指針と幼稚園教育要領の変遷について(1)(講義)
【第8回】
 保育所保育指針・幼稚園教育要領と小学校学習指導要領の歩みと保幼小の連携(2)
【第9回】
 乳幼児期の子どもの生活・遊びと学びについて(1)
 ・A類学生は、基礎的な知識や事例研究への指導を受けつつ、生活・遊びと学びとの接続について理解を深める。
 ・B類学生は、小学校低学年の遊びと学びについて実践的事例について共同で討議して、幼児期との連携・接続について学ぶ。
【第10回】
 乳幼児期の子どもの生活・遊びと学びについて(2)(報告と討議)
  B類学生は、実践的事例の共同討議でのまとめを報告し、A類学生はその報告を学び、共同の討議を行う。
【第11回】
 保育所・幼稚園の見学実習 (保育の計画と保育実践の展開)
  乳幼児への保育者のかかわりと保育実践の展開、保育者の子どもへの援助・指導を学ぶ。
【第12回】
 保育所・幼稚園の見学実習をふまえたグループワーク(A・B類学生混合)
  見学実習をベースにして、乳幼児期の保育のあり方について実践的理解を深める。
【第13回】
 幼保小の連携・接続に関する事例的研究(1)(グループワーク)
 ・A類学生は、事例研究をもとにグループで討議を行い、そのあり方と課題について理解を深める。
 ・B類学生は、保幼小の連携・接続の事例を持ち寄り、そのあり方や課題について理解を深める。
【第14回】
 幼保小の連携に関する事例的研究(2)(グループの発表と討議)
 ・A類学生は、事例研究の理解を深めると共に、系統的に整理し、プレゼンテーションを行い検討する。
 ・B類学生は、保幼小の連携・接続に関するカリキュラム(案)を作成する。
【第15回】
 子育て支援と保幼小の連携・接続の意義と課題(グループワーク)
  これまで学んだことをふまえて、子育て支援と保幼小の連携・接続の意義と課題について、プレゼンテーションを行い、検討する。