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授業の内容(Course Description) |
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本科目は、保育内容の領域「言葉」について学習します。しかしそれに留まらず、保育における子どもの見方、子どもへの関わり方といった保育者の姿勢も学びとっていただきたいと考えています。 人間は生まれた時には「ことば」を理解しませんが、わずか数年で「ことば」を聞いて理解し、自ら話すようになっていきます。この間の発達は実にめざましいものがあります。子どもは、ことばで行動や気持ちをコントロールし、自分を励まし、ことばで考え、内的世界を豊かに広げていくと同時に、ことばで自分の気持ちや考えを表現し、周囲と関わっていきます。 本科目では、先ず、子どもがことばを身につけていく過程を、次に、子どものことばを豊かに伸ばしていく環境や保育者のはたらきかけ、保育の現場で使われる絵本・紙芝居の読み聞かせや語り聞かせなどを模擬保育を交えながら学んでいきます。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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子どものことばの獲得について理解する。 子どものことばの発達を促す保育者の働きかけについて理解する。 子どもの感性を育てる絵本の可能性について理解し、絵本や紙芝居を心地よく読み聞かせることができる。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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授業への参加・授業中の提出物(30%)、グループ研究発表(20%)、学期末のレポート・小テスト(50%)を総合して評価します。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト:『幼稚園教育要領 平成20年3月告示』文部科学省、 『保育所保育指針 平成20年告示』厚生労働省 参考文献:『幼稚園教育要領解説』文部科学省、 『保育所保育指針解説書』厚生労働省、 『新保育講座10 保育内容「言葉」』高杉自子他編 ミネルヴァ書房、 『保育の中の小さなこと 大切なこと』守永英子他 フレーベル館 上記以外はその都度紹介していきます。
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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① 帝京大学附属幼稚園の見学をはじめ、ボランティアなどに参加し、幼稚園・保育所の保育の様子を知る努力や、子どもと関わる経験を、自分から積み重ねていって下さい。 ② よい保育者には発想の柔軟さや豊かな感性も不可欠ですから、質の高い児童文学や昔話、絵本、玩具などに日ごろから親しんで下さい。 ③ 絵本の読み聞かせや紙芝居を演じること、お話しを語り聞かせることなどの練習を十分重ねてください。
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6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
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① 演習科目ですから、自ら積極的に授業に参加し、「やってみる」ことを心がけてください。 ② 授業で行う一つひとつのことを、子どもの姿を想像しながら、よく考えて取り組んでください。 ③ 保育者として適切な言葉を使えるように、また立ち居振る舞いができるように、日ごろから気をつけてください。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 導入 ・受講上の注意 ・保育内容の捉え方と領域「言葉」 【第2回】 保育者のことば ・子どもの喜ぶ仕掛けを作る。 ・何故子どもは興味を持つか、どの様にしたら子どもの興味をひくかを考える。 ・保育の中の保育者のことばかけを学ぶ。 【第3回】 ことばの発達(1) ・ことばの発生 ・2-3歳ころのことば 【第4回】 ことばの発達(2) ・ことばの働き ・4-5歳ころのことば 【第5回】 保育の中のことば(1) ・ことばを豊かにする環境 【第6回】 保育の中のことば(2) ・保育者の役割と具体的な援助 【第7回】 絵本(1) ・乳児の絵本 【第8回】 絵本(2) ・幼児の絵本 【第9回】 絵本(3) ・絵本の探求 【第10回】 紙芝居 【第11回】 お話しを語る(ストーリーテリング) 【第12回】 ことば遊び(1) ・昔から親しまれてきたことば遊び 【第13回】 ことば遊び(2) ・グループ活動によることば遊びの創作 【第14回】 ことば遊び(3) ・創作したことば遊びの発表と共有① 【第15回】 ことば遊び(4) ・創作したことば遊びの発表と共有② まとめ ・今学期の学習を振り返る 註:履修者の人数、特性により、予定を変更することがあります。
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