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授業の内容(Course Description) |
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本授業では、小学校指導要領理科の内容構成(「エネルギー」「粒子」「生命」「地球」)を基に基礎的な科学概念や理論を習得して、理科指導に役立てることがきるようにすることを目標としている。 「エネルギー」では、エネルギーの見方、エネルギーの変換と保存、エネルギー資源の有効利用、「粒子」では、粒子の存在、粒子の結合、粒子の保存性、粒子のもつエネルギー、「生命」では、生物の構造と機能、生物の多様性と共通性、生物と環境のかかわり、「地球」では、地球の内部・表面・周辺に分けて、科学概念を捉えることができるように構成している。 また、子供の発達段階に応じた思考力育成のための理科指導(問題解決、探究型の学習指導法)との関連も図られるようにした。 受講者は、自然科学への興味、関心をもって、授業に取り組んでほしい。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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「粒子・エネルギー」「生命・地球」の内容の理解を通して、自然科学一般の基礎的教養と理科教育の内容と目的を理解すること。また、以上のことを児童に学ばせることについての知識や技能を身に付けること。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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定期試験の成績を基本とする。数回のレポートの提出を予定しているが、授業参加状況とも併せて、それをどのような形で成績に反映させるか、定期試験の採点結果を見て決定する。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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・文部科学省『小学校学習指導要領解説・理科編(平成20年8月)』大日本図書 ・『日野市立滝合小学校研究紀要(平成17、18年度)』・『日野市立第四小学校研究紀要(平成20、21、22年度)』 ・日置光久他編著『シリーズ日本型理科教育1~5』・金井里子著『人間教育の原点』悠雲舎出版 ・『現代理科教育大系第4巻』 理科教育学会(S54)『小学校理科指導辞典』(S46蛯谷米司他)第一法規出版
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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・文部科学省学習指導要領理科編の解説書の内容をよく読み、理解しておくこと。 ・小学校理科の目標について、どのようなものか自分なりに考えておくこと。 ・科学読み物に興味・関心をもち、読書しておくこと。 ・児童の科学的認識の発達について理解しておくこと。
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6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
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新しい小学校理科は、子供の学び方の特性と中学校理科との接続などを考慮して、3区分制から2区分制に変わった。このことにより、国際的な通用性、内容の系統性が増すことになった。 授業は、出席してノートをとれば十分に内容が理解できるようになっている。解説もできる限り平易に、なるべく具体物を提示するよう心がけるつもりであるので、理科教育に興味と関心をもって受講してもらいたい。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 ガイダンス 【第2回】 1 生物と無生物・自然科学 【第3回】 2 生物(生命Ⅰ)生物と環境のかかわり (1)自然の観察・生物と水、空気との関わり (2)デンプンのでき方と動物の生活 【第4回】 3 生物(生命Ⅱ)生物の構造と機能・生命の連続性 (1)植物や昆虫の体、人や動物の体のつくりと働き (2)植物の発芽成長、動物の誕生、動物の成長と運動 【第5回】 4 生物(生命Ⅲ)生物の多様性と共通性 (1)昆虫と植物 (2)季節と生物 【第6回】 5 地学(地球Ⅰ)地球の内部 (1)土地のつくりと変化 (2)流水の働き 【第7回】 6 地学(地球Ⅱ)地球の表面 (1)太陽と地面の様子 (2)天気の様子と変化 【第8回】 7 地学(地球Ⅲ)地球の周辺 (1)月と太陽 (2)月と星 【第9回】 8 化学(物質Ⅰ)粒子の存在・粒子の結合 (1)水空気の性質・水溶液の性質 (2)燃焼の仕組み 【第10回】 9 化学(物質Ⅱ)粒子の保存 (1)物と重さ (2)物の溶け方 【第11回】 10 化学(物質Ⅲ)粒子のエネルギー (1)ものの温まり方・体積変化 (2)水の三態変化 【第12回】 11 物理(エネルギーⅠ)エネルギーの見方① (1)風やゴムの働き・光の性質 (2)振り子の運動 【第13回】 12 物理(エネルギーⅡ)エネルギーの見方② (1)磁石の性質 (2)てこの働き 【第14回】 13 物理(エネルギーⅢ)エネルギーの変換と保存 (1)電気の性質と働き (2)電流と発熱、電気の利用 【第15回】 まとめ 理科学習指導案の作成・理科授業の構想
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