Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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国語科教育法 I 釼持  勉
教職  2単位
【教職】 12-1-1333-3225-06

1. 授業の内容(Course Description)
 平成24年度より全面実施される中学校学習指導要領を土台として、国語科教育の在り方も改善される。新たに取り入れられた「話すこと・聞くこと」のなかでの話し合う力の育成、伝統的な言語文化として古典に一層親しむ力の育成が強化され、教科教育法としても改善が求められている。
 小学校6年間の積み上げのうえに中学校での基礎的・基本的な内容の確実な習得を目指し、各領域の指導事項を具体的な観点から指導の在り方を構築する授業を展開する。
 授業では、より具体的な内容で実践的なレベルでの取組を多様化して実の場として位置づくように参加型の授業をする。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 中学校学習指導要領で示されている国語科における各領域の指導事項を基本としてその具体的な内容を理解して模擬授業につなぐことを目標とする。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 平常点(30%)、講座のなかでの提出物(30%)
 レポート(40%)
 テーマ『中学校国語科指導案の作成』
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキスト:『中学校学習指導要領解説 国語編』(文部省)
 参考文献:『中学校国語教科書』(光村図書、教育出版)
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 ・国語科指導書を熟読して、系統表を作成したり、具体的な場面を想起して指導事項を理解すること。
 ・教科書などを読み、新たな教材等に関心をもつこと。
 ・ノート整理をして復習に役立てること。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 現在の国語科の在り方を国語科指導書を通して理解するとともに、中学校での指導の在り方として基礎的・基本的な内容の確実な習得を生徒に身につけさせるために、どのような授業改善が求められているかを念頭に置いて授業に臨んでほしい。「書くこと」の多様化の実践を取り入れているので日頃より文章力向上に努めてほしい。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 中学校入門期の指導法(1)
  ・小学校6年間の積み上げにおける指導の在り方
  ・中1教材から読み方の基礎・基本の学び
  ・学習規律の徹底
【第2回】
 中学校入門期の指導法(2)
  ・話し方、聞き方、話し合い方の具現化
  ・対話の実際 ・話し合いの実際
【第3回】
 「話すこと・聞くこと」の系統性の具現化(1)
  ・中学校1学年で身につけるべき内容と指導法
  ・3分間スピーチ『私が大切にしている言葉』他
【第4回】
 「話すこと・聞くこと」の系統性の具現化(2)
  ・討議法によって論理的思考を考える
  ・討議テーマ『電車やバスの優先席は必要か』
【第5回】
 「読むこと」の系統性の具現化(1)
  ・物語を読み解く活動
  ・宮沢賢治『注文の多い料理店』を読んで批評する
【第6回】
 「読むこと」の系統性の具現化(2)
  ・説明的文章の実践、指導法
  ・教材『学ぶ力』他
【第7回】
 「読むこと」の系統性の具現化(3)
  ・文学的文章を読む活動
  ・教材『オッペルと象』他
【第8回】
 「書くこと」の系統性の具現化(1)
  ・書くことの基本 取材・構成・記述・推敲・交流の在り方
  ・「新聞の投書欄」に対する意見文
【第9回】
 「書くこと」の系統性の具現化(2)
  ・立場を決めて意見を述べる
  ・4コマ漫画を基に自分の立場を決めて意見を書く
【第10回】
 伝統的な言語文化の具現化
  ・古典に親しむ
  ・平家物語、徒然草、枕草子を読む
【第11回】
 「書写」の実際
  ・硬筆・毛筆の基本的な考え方
  ・行書の基礎の実際
【第12回】
 指導案の書き方
  ・指導案の実際と書き方
  ・教材の選定に向けて
【第13回】
 中学校国語科模擬授業実践(1)
  ・受講者による模擬授業実践
  ・授業に対する意見交流と授業の見方、評価
【第14回】
 中学校国語科模擬授業実践(2)
  ・受講者による模擬授業実践
  ・授業に対する意見交流と授業の見方、評価
【第15回】
 国語科教育法Ⅰを振り返る
  ・各領域の基礎的
  ・基本的な内容の具体的なイメージの理解