| １． |
授業の内容（Course Description） |
|
中学校国語科の求められている各領域の指導事項を基礎的・基本的な内容として生徒が確実に習得していくための教育法を確立するとともに具体的な方法講じて授業展開していく。
特に、新版の教科書教材を活用しつつ、生徒に求められている各領域の能力を身につけるためには指導方法等の工夫改善がなくてはならない。
したがって、「話すこと・聞くこと」「かくこと」「読むこと」「伝統的な言語文化」等の系統性を理解して、言語活動例としての生かす手立てを講じる必要がある。
授業では、中学校段階として求められている国語科の能力を具体的教材をとおして授業改善につなげていく方策を探るようにする。
|
| ２． |
授業の到達目標（Course Objectives） |
|
中学校の国語科として身につけなければならない能力を具体的な授業設計をしつつ、模擬授業につなぐことを目標とする。
|
| ３． |
成績評価方法（Grading Policy） |
|
平常点（30%）、講座の中での提出物（30%）
レポート（40%）
テーマ『中学校国語科指導案の作成』
|
| ４． |
テキスト・参考文献（Textbooks) |
|
テキスト：『中学校学習指導要領解説 国語編』（文部省）
参考文献：『中学校国語教科書』（光村図書、教育出版）
|
| ５． |
授業時間外の学習《準備学習》（Assignments） |
|
・予習、復習をして各領域の基礎的・基本的な内容を理解して、教材研究の必要性を実践する習慣を身につけること。
・ノート整理をして学びの習慣化を図ること。
・日頃から社会問題に関心をもって様々な話題に対処できるようにしておくこと。
|
| ６． |
学生への要望・その他（Class Requirements） |
|
中学校で求められている国語科の能力は、各領域ともに「伝える力」をいかに身につけていくかということである。したがって、生徒の力を引き出すための授業の在り方そのものが問われることになる。日頃から授業改善をするという強い信念で立ち向かえるよう努力をしてほしい。
|
| ７． |
授業の計画（Course Syllabus) |
|
【第１回】
中学校で求められている国語の能力（１）
・常用漢字が読める
・より論理的な文章表現の理解 教材『文化としての科学技術』
【第２回】
中学校で求められている国語の能力（２）
・常用漢字の熟読
・批評する力の育成『ごんぎつね』を考える
【第３回】
「話すこと・聞くこと」の系統性の具現化（１）
・中学校で身につけるべき内容と指導法（スピーチ力）
・３分間スピーチ『私の読書法』他
【第４回】
「話すこと・聞くこと」の系統性の具現化（２）
・討議法によって論点を明確にする
・テーマ『本当の豊かさとは』
【第５回】
「読むこと」の系統性の具現化（１）
・物語を読み解く力の育成
・教材『不思議の国のアリス』他
【第６回】
「読むこと」の系統性の具現化（２）
・語り継がれることの大切さの理解
・教材『語り継ぐもの』『言葉は私の聴診器』他
【第７回】
「読むこと」の系統性の具現化（３）
・登場人物の気持ちを読み解き、対話の精神で考える
・教材『みどり色の記憶』他
【第８回】
「書くこと」の系統性の具現化（１）
・批評文を書き交流する
・教材『手紙』他
【第９回】
「書くこと」の系統性の具現化（２）
・投書を読み、短文で書く
・『投書』の実際
【第10回】
伝統的な言語文化の具現化
・漢詩を味わう
・近代の俳句を鑑賞する
【第11回】
書写の実際
・行書の実際、行書の原則の理解
・硬毛関連の考え方
【第12回】
指導案の書き方
・指導案の実際と書き方
・生徒の実態の考え方
【第13回】
中学校国語科模擬授業実践（１）
・受講者による模擬授業
・授業に対する意見交流と評価
【第14回】
中学校国語科模擬授業実践（２）
・受講者による模擬授業
・授業に対する意見交流と評価
【第15回】
国語科教育法Ⅱを振り返る
・授業の組み立て方
・評価観の転換を目指して
|
