Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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教育史A(日本教育史) 佐藤 高樹
選択必修  2単位
【教育】 12-1-1334-1849-04

1. 授業の内容(Course Description)
 本科目は〈教育の歴史〉という視座から、日本の社会的・文化的特色を理解することを目的とする。〈教育〉は、社会や歴史によって大きく影響を受ける事象である一方、社会や歴史に働きかけて時代を切り拓く意図的試みでもある。その時代の社会的・文化的状況、そして、その時代に生きた人々の意識や行動の背景を知るうえで、〈教育〉は有効な視座として機能する。
 本科目では、古代から現代に至る、各時代を象徴する教育の制度や実践、慣行等について取り上げることで、これまでに学んできた歴史へのさらなる肉付けを行い、受講生の歴史認識の充実化をはかっていく。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 ①各時代における教育的事象の歴史的特質について、自分なりの補助線をひきながら理解、表現することができる。
 ②学校教育などに関わる教育的事象の史的展開を、歴史の連環の中に位置づけなおすことができる。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 授業参加度(リアクション・ペーパーの提出状況等)、課題レポートの提出、および試験の成績から総合的に判断する。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 片桐芳雄・木村元編著『教育から見る日本の社会と歴史』八千代出版、2008年。
 ※その他、授業中に適宜指示する。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 以下の著作を読んだうえで、授業に臨むこと(いずれも文庫本であり、安価で購入できる)。これらの著作の内容からも、試験問題を出題する。
 夏目漱石『坊っちゃん』/島崎藤村『破戒』/壺井栄『二十四の瞳』/黒柳徹子『窓ぎわのトットちゃん』
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 “教育の歴史を学ぶ意味とは何か”、“どの対象に注目して学ぶべきか”など、自分なりの問題意識を持って受講すること。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 授業の進め方・課題提出方法について、受講生意識調査
【第2回】
 歴史教科書のなかの〈教育〉
【第3回】
 古代・中世の社会と教育
【第4回】
 近世の子育てと教育(1) ―文字学びの広がり―
【第5回】
 近世の子育てと教育(2) ―子ども観・教育観―
【第6回】
 近代教育の黎明
【第7回】
 「学校」の普及と社会の変化
【第8回】
 天皇制教育体制の確立と展開(1)
 ―教育勅語の成立―
【第9回】
 天皇制教育体制の確立と展開(2)
 ―教育体制の整備(学校儀式・教科書)―
【第10回】
 大衆化する社会と教育
【第11回】
 戦時下の教育と子ども
【第12回】
 戦後社会の形成と教育(1) ―敗戦と教育―
【第13回】
 戦後社会の形成と教育(2)
 ―戦後復興から高度経済成長へ―
【第14回】
 高度経済成長後の社会と教育
【第15回】
 まとめと評価
(※受講者の関心に応じて、内容を柔軟に変更することがある。)