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授業の内容(Course Description) |
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本講義は、<若者>にまつわる現象に焦点を当て、教育社会学を中心に関連する研究を読み解いていく。最終的に若者の立場から将来の教育社会を構想する土台を作ることをめざす。 具体的には以下の三つのセクションから構成される。 Ⅰ.若者論を取り上げ、若者がどのような「まなざし」を向けられ、どのような存在として捉えられてきたのかを押さえる。 Ⅱ.現代の若者がどのような社会状況におかれているのか、どのような問題に直面しやすいのかについて多面的に捉える。 Ⅲ.労働のあり方、教育から労働への接続のあり方、資源配分のあり方、福祉政策などの教育社会をデザインするのに資する議論を読む。 その際、諸理論を緻密に整理するというよりも、その核となる考え方を伝えることに留意しながら授業を進めていく。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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2000年代の若者が、マスメディアや論壇などでどのように語られてきたかを説明できる 2000年代の若者が置かれている社会状況について説明できる 若者の立場から教育社会(学ぶこと、働くこと、生活することのあり方)を提案することができる
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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平常点:出席点・出席カード 30% 試験:70%
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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資料にもとづき実施する 授業中に関連の文献を紹介する
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5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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あらかじめ資料・文献を配付し、読んできていることを前提に議論を行うことがある
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6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
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授業中に意見を求めたときに進んで発言してくれる学生に多く参加してほしい 積極的な参加を期待する
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 ガイダンス <若者論を読む> 【第2回】 若者の変遷 【第3回】 若者バッシング論の論理構成 【第4回】 バッシング論に対する若者の側からの反論 <若者のおかれた社会状況> 【第5回】 大衆教育社会の現在 【第6回】 学力問題をめぐって 【第7回】 ハイパーメリトクラシーとは何か 【第8回】 フリーター・ニート問題と学校教育 【第9回】 学校教育の中の貧困問題 <教育社会を構想するために> 【第10回】 日本型雇用慣行の変質とその社会経済的背景 【第11回】 教育から社会へのトランジションの変容 【第12回】 教育経済学~教育の効用はどのように変化したか 【第13回】 資源配分・再配分のやり方を考える 【第14回】 教育社会をいかに設計するか 【第15回】 まとめ
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