Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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日本近世近代史研究 深谷 幸治
選択  2単位
【日本史・文化財学専攻】 12-1-1340-1602-03

1. 授業の内容(Course Description)
 日本の近世・近代史研究における、その問題点・到達点を説明し、またそれらを歴史学の近接分野である地理・民俗・宗教・文化などと関連させつつ、担当教員の専門とする分野を主体に講義・解説していくものである。教員の専門分野は中近世移行期の地域史・社会史であり、説明は近世史関係の部分が中心となるが、そもそも近世という区分の存在自体が、世界史的な時代区分からすると、やや日本史研究上の特異的な分類であるという点も指摘されている通りであって、そうしたマクロ的な見地で対象となる時期を大きく近世・近代史研究と設定しているものであり、従来の時代区分に固執せずに、自由な視点から時代・対象を行き来するような形にしたい。
 内容としては上の通りだが、もちろんこの授業は単なる講義・解説に留まるものではなく、受講学生と話し合った上で、その興味ある分野、また専門的に研究を希望する分野・部分をも取り上げ、それにつき教員と学生とが相互に検討・討議などを重ねていく演習的な進行方法も考えている。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 日本近世・近代史の研究を大学院生が進め行く上で、必ず直面する複雑な研究史上の問題点・到達点整理の一部をこの授業で行い、また同時に院生自らの興味の対象である分野の共同的検討を進めることなどによって、修士論文を仕上げていく際の作業に資するものとすることを目指す。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 出席は成績評価の前提となる必要条件である(但し論文作成など必要な期間に際しては考慮する)。加えて授業への参加状況などを勘案して成績を評価する。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキストは使用しない。必要な史料・論文などは、教員が適宜プリントを作成して配布する。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 大学院の授業なので、必要な範囲での参考書籍・論考の熟読など、自主的学習が期待される。またこの講義などを機会として、自分の研究対象とするテーマを早期に見出し、それに沿った方向で書籍・論考の収集などを進めておくことが望ましい。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 日本の近世・近代史研究上の問題が主テーマとなるが、その前後の時代である古代・中世あるいは近代以後の状況とも関わる部分が、マクロ的な視点からは数多く存在するため、専攻する時代にこだわることなく、広い視野を得るためにも、積極的な参加を期待する。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 ガイダンス。講義内容・方針の説明、また受講学生から意見を聴取して、その希望する方向性をも取り入れたいと考えるので、その話し合いを行う。
【第2回】~【第14回】
 上記の内容で適宜各時間毎にテーマを決めて講義を進めていく。参加学生に対しては、教員から質問や説明要請等が行われる場合があるので、その心づもりをしておくこと。
【第15回】
 全体の総括。