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授業の内容(Course Description) |
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『大日本維新史料稿本』は、戦前に、文部省のもとで、幕末維新期の歴史を編纂するために集めた史料を編年体で整理したものです。一つの事件について、さまざまな立場から書かれた史料が集められており、幕末維新期政治史についてのもっとも詳細な史料群だといえるでしょう。近年、データベースの整備により、この『大日本維新史料稿本』をウェブサイト上で自由に読むことが出来るようになりました。 本授業では、幕末維新期の2、3の事件をとりあげて、『大日本維新史料稿本』を読み、幕末期の政治と社会の特徴を探ります。 授業では、史料の読みと解釈を毎回の予習課題とし、授業では、全員が、順番に音読して解釈を述べ、内容を理解していきます。最初に慶応4年会津戦争についての史料を読みますが、それ以後は、参加者の希望を加味して決めます。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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本授業では、 ①幕末維新期の史料をできるだけたくさん読み、史料を読む基礎的な力をつけること。 ②一つの歴史的事象についてのさまざまな立場や見方を示す史料を読み、それらを比較して、史料に基づく歴史分析を経験すること。 ③幕末維新期の史料の所在や特徴を知ること。 の三点を授業の目標とします。1年間しっかり取り組んで史料を読む楽しさを味わっていくと、史料引用の多い研究書・論文を読むことが怖くなくなります。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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出席、授業への参加状況、試験によって、総合的に評価する。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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東京大学史料編纂所維新史料綱要データベース http://wwwap.hi.u-tokyo.ac.jp/ships/shipscontroller 日本史辞典
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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毎回、史料の読みと解釈を予習として課す。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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幕末維新期に関心があり、将来この時期について卒業論文を書きたいと思う学生は、なるべく2年生の間に受講してください。また、できるだけ日本史籍講読6A-Ⅰ、Ⅱを通して受講してください。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 ガイダンス 【第2回】 返り点、訓読の方法 【第3回】~【第14回】 会津戦争関係史料を読む。 【第15回】 試験
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