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授業の内容(Course Description) |
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近現代を構成した諸要素について取り上げ、その歴史的意味について考える。近現代は、学生諸君自身および曾祖父母、祖父母、両親が生きた時代であり、もっとも身近で、雰囲気を直接味わってきた時代である。それだけに、高度なむずかしい表現を使う「歴史学」の一部とすることには、納得しかねる感情が残るのは当然であろう。それだけに、自身や肉親が見たこと、聞いたこと、体験したことが、歴史のどこに位置するか、歴史の中で何を意味するか、自分で検証し意義付けをした方が理解を得やすい。本講義では、身近な生活の諸事象を題材にして、近現代について考えてみたい。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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自分で資料を探す方法を身につける。本講義の資料は、文書資料や文献資料よりも、体験者から話を聞き出した資料、つまりオーラルヒストリーを主体としたい。オーラルヒストリーの難しさは、自分がじかに見聞した体験談(記)と称する内容から、後で学習して付け加えた付加物を分離して、純粋な体験記のみを抽出することである。このような分離と抽出の技術を学び、本質を取り出そうとする態度を養ってもらう。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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オーラルヒストリーの作成と提出によって評価する。なお体験談を聞き出すことができない場合は、講義項目の中から選んだテーマでレポート発表をすることで、オーラルヒストリーに代えることができる。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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近親者の体験談を基本にする。人生の先輩の話をすべて教材とする。
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5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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できるだけ多くの近親者から、体験談を聞き出してほしい。
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6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
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インタビューをする場合、聞き手が幅広い知見を有していなければ、適切な質問を出せないだけでなく、折角の回答の意味や意義を見抜けず、価値の高い話を聞き出せないことが多い。それだけにインタビューに際しては、前もってしっかり準備をし、あらかじめ質問内容を先方に伝えておく必要がある。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】
教科書の思い出 Ⅰ
【第2回】
教科書の思い出 Ⅱ
【第3回】
写真の分析 Ⅰ
【第4回】
写真の分析 Ⅱ
【第5回】
ラジオ放送の歴史
【第6回】
テレビ放送の歴史
【第7回】
新聞の歴史
【第8回】
鉄道の思い出
【第9回】
自動車の思い出
【第10回】
航空機の思い出
【第11回】
電器製品と生活の変化の思い出
【第12回】
性能向上の意味と製造能力の意味
【第13回】
軍事と戦争に対する態度の変化
【第14回】
コンピューターの思い出
【第15回】
まとめ
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