Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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日本史演習8A- I 田中 宏巳
選択必修  2単位
【史】 12-1-1340-3241-07

1. 授業の内容(Course Description)
 近現代を構成した諸要素について取り上げ、その歴史的意味について考える。近現代は、学生諸君自身および曾祖父母、祖父母、両親が生きた時代であり、もっとも身近で、雰囲気を直接味わってきた時代である。それだけに、高度なむずかしい表現を使う「歴史学」の一部とすることには、納得しかねる感情が残るのは当然であろう。それだけに、自身や肉親が見たこと、聞いたこと、体験したことが、歴史のどこに位置するか、歴史の中で何を意味するか、自分で検証し意義付けをした方が理解を得やすい。本講義では、身近な生活の諸事象を題材にして、近現代について考えてみたい。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 自分で資料を探す方法を身につける。本講義の資料は、文書資料や文献資料よりも、体験者から話を聞き出した資料、つまりオーラルヒストリーを主体としたい。オーラルヒストリーの難しさは、自分がじかに見聞した体験談(記)と称する内容から、後で学習して付け加えた付加物を分離して、純粋な体験記のみを抽出することである。このような分離と抽出の技術を学び、本質を取り出そうとする態度を養ってもらう。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 オーラルヒストリーの作成と提出によって評価する。なお体験談を聞き出すことができない場合は、講義項目の中から選んだテーマでレポート発表をすることで、オーラルヒストリーに代えることができる。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 近親者の体験談を基本にする。人生の先輩の話をすべて教材とする。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 できるだけ多くの近親者から、体験談を聞き出してほしい。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 インタビューをする場合、聞き手が幅広い知見を有していなければ、適切な質問を出せないだけでなく、折角の回答の意味や意義を見抜けず、価値の高い話を聞き出せないことが多い。それだけにインタビューに際しては、前もってしっかり準備をし、あらかじめ質問内容を先方に伝えておく必要がある。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 教科書の思い出 Ⅰ
【第2回】
 教科書の思い出  Ⅱ
【第3回】
 写真の分析 Ⅰ
【第4回】
 写真の分析 Ⅱ
【第5回】
 ラジオ放送の歴史
【第6回】
 テレビ放送の歴史
【第7回】
 新聞の歴史
【第8回】
 鉄道の思い出
【第9回】
 自動車の思い出
【第10回】
 航空機の思い出
【第11回】
 電器製品と生活の変化の思い出
【第12回】
 性能向上の意味と製造能力の意味
【第13回】
 軍事と戦争に対する態度の変化
【第14回】
 コンピューターの思い出
【第15回】
 まとめ