Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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集合行動論 大浦 宏邦
選択  2単位
【社会】 12-1-1350-0094-09

1. 授業の内容(Course Description)
 パニック、暴動、デモ、防災、社会運動など多くの人々がかかわる、余り日常的ではない社会現象を集合行動という。こうした出来事は人々が潜在的に持っている弱さや邪悪さを明らかにすると共に、勇敢さや愛他的精神の源泉をも明らかにしてくれる重要な題材である。この授業では、さまざまな集合行動の事例を紹介しながら、集合行動の発生する条件、内部の構造、背後にある心理的なメカニズムについて考察していく。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 集合行動が発生する条件を理解し、防止や促進するための方法を考察できるようになる。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 期末の試験(70%)に出席点(30%)によって評価する。ただし、授業に出席していないと試験を受けることができないので注意すること。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 使用しない。『人間行動に潜むジレンマ』(大浦 2007)を適宜参考にしてください。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 身の回りで耳にするうわさや、報道で目にするパニックや暴動のニュースに気をつけてください。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 授業中に簡単な実験を行うことがあります。積極的に参加してみてください。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 集合行動とは何か 六月の甲虫事件
【第2回】
 パニックの事例 イロコイ劇場火災
【第3回】
 パニックの発生メカニズム 火星からの侵入
【第4回】
 パニック対策 トイレットペーパー買いだめ事件
【第5回】
 流言の発生 オルポートの実験、関東大震災流言
【第6回】
 流言の変容 豊川信金流言、オルレアンのうわさ
【第7回】
 流言の心理と対策 口裂け女とミミズバーガー
【第8回】
 群集の分類 フーリガン、アメリカの暑い夏
【第9回】
 群集の形成 相対的剥奪、ミルグラムの実験
【第10回】
 群集心理と暴動 フランス革命、シカゴ暴動
【第11回】
 災害と集合行動 阪神大震災と東日本大震災
【第12回】
 災害と集合行動 緊急援助とユートピア期
【第13回】
 災害と集合行動 復興優先か防災優先か
【第14回】
 社会運動 公民権運動と社会的ジレンマ
【第15回】
 社会運動 社会的ジレンマの解決策