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授業の内容(Course Description) |
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「都市」と聞くと何をイメージしますか?渋谷駅前のスクランブル交差点ですか?丸の内のオフィス街ですか?都市は、住む、学ぶ、働く、遊ぶなどさまざまな機能を備え、多様な人々が集う空間です。この授業では、都市の構造と動態に関する基本的な概念、理論、調査研究の成果を紹介します。日本の都市だけでなく、海外の都市についても取り上げます。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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1)都市社会学の基本的概念、理論、調査研究の成果を説明できる。 2)都市空間でおきている問題や課題を説明できる。 3)都市問題を解決するためには、政府、企業、市民がどのような取り組みをするべきか、社会学的知識に基づいた自分の意見を説明できる。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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授業時間の最後10~15分程度で意見・感想・質問などを記入するリアクションペーパー、小レポート、および授業への出席・参加状況を合わせた平常点(20%)と試験の成績(80%)で評価します。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト 菊池美代志・江上渉・高橋勇悦編著『21世紀の都市社会学(改訂版)』(学文社) 参考文献 平野敏政編著『家族・都市・村落生活の近現代』(慶應義塾大学出版会) 似田貝香門・矢澤澄子・吉原直樹編著『越境する都市とガバナンス』(法政大学出版局) 金子郁容・玉村雅敏・宮垣元編著『コミュニティ科学―技術と社会のイノベーション』(勁草書房)
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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・テキストや配布する資料を授業前・授業後に読み、予習復習をする。 ・授業内容の理解を深めるため、指定したテーマについて1~2週間で小レポートを作成し、提出する。(1回)
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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基本的には講義形式をとりますが、受講生との双方向の対話を重視しているため、授業中にみなさんの意見や考えを求めることがありますので、積極的に応答してください。また、共に学び合うことも重視しているため、授業中に課すリアクションペーパーの内容は、個人情報を除き、授業中に取り上げることがありますので、承知しておいてください。 就業機会の多さから、都市部での就職を希望する受講生が多いかと思います。都市空間でおきている現象や問題に対する社会学的理解を深めることは、社会の一員として都市問題とどうかかわるか(公務員になって都市計画に携わる、都市開発関連企業に就職する、都市生活者にサービスを提供する企業に就職するなど)を考え、将来の希望や自分流の都市型ライフスタイルを考えるうえで重要な鍵となることと思います。都市社会学を楽しく学び、自分の可能性を広げましょう。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 イントロダクション:都市とは何か、講義の概要とねらい 【第2回】 都市の歴史的展開:工業化と都市化 【第3回】 都市の古典的研究:テンニエス、ジンメル、ウェーバー、マルクス、エンゲルス 【第4回】 シカゴ学派の都市研究と批判(1):バージェスの同心円理論、パークの人間生態学 【第5回】 シカゴ学派の都市研究と批判(2):ワースのアーバニズム論、フィッシャーの下位文化論 【第6回】 講義前半のまとめ、講義後半の概要とねらい 【第7回】 都市の空間構造:都心・郊外、山の手・下町(東京) 【第8回】 都市の社会構造:エスニック・コミュニティ、家族、ボランタリー・アソシエーション 【第9回】 都市の対話構造(パーソナルネットワーク):秋葉原のすれちがい通信をモチーフに 【第10回】 都市の人格構造(アーバンパーソナリティ):渋谷、浅草、丸の内をモチーフに 【第11回】 グローバリゼーションと世界都市(ニューヨーク、ロンドン、パリ、東京) 【第12回】 都市政策への視点 【第13回】 民間事業者による都市再開発:六本木ヒルズ、新丸の内ビルディングをモチーフに 【第14回】 市民と行政の協働による都市設計:青森市におけるコンパクトシティをモチーフに 【第15回】 まとめ
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