Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

ひとつ前のページへ戻る 教授名で検索

 
社会学演習 II 三重野 卓
必修  2単位
【社会】 12-1-1350-3251-08

1. 授業の内容(Course Description)
 本演習のテーマは、「社会学演習Ⅰ」に引き続き、共生社会の在り方について、社会学的に検討することにある。三重野は、「共生社会論Ⅱ」という講義を開講しており、本演習の履修者は、同科目を履修していることが望ましいが、必ずしも不可欠の要件ではない。共生に関する概念について、より理解を深め、各自、問題設定を行い、自ら調べ、報告することを本演習の目的としている。
 欧米からわが国に導入された用語として、社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)、社会的包摂(ソーシャル・インクルージョン)が注目を集めている。こうした用語は、高度産業化、グローバル化の中で、人間関係が崩壊しつつあるという状況を反映している。後期では、まず、三重野が簡単にそれらの用語を解説する。これらの概念では、人間の絆、地域力、社会参加、そして、ボランティア活動やNPOも議論の対象になる。それを踏まえて、学生と相談のうえ、社会関係資本、社会的包摂(含む、社会的排除)に関連する基本的な文献を選定し(内閣府、さいたま市などの官庁、地方自治体の報告書を含む)、学生をグループ分けして、レジメを作成し、内容、論点を発表し、議論してもらう(演習の初期から中期にかけて)。さらに、演習の後期にかけて、学生に、ネットや雑誌、本などを探索し、各自、それぞれ、興味のあるテーマを設定して、報告してもらう。以上を踏まえて、社会関係資本と社会的包摂の共通性と差異について、理解を深めることとする。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 ①各自、それぞれの立場から、共生に関連する社会関係資本、社会的包摂について理解し、問題設定を行えるようになること。
 ②前期に引き続き、本、論文などの探索、読み方を体得すること。
 ③さらに、プレゼンテーション、報告の仕方、および議論の仕方を体得すること。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 成績評価は、日常の出席点、議論への参加度合い、および実際の演習での発表について、総合的に判断する。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキストは、特に指定しない。参考文献は、随時紹介する。また、プリントを配布する。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 配布プリントは、事前に読んで、当日の議論に参加すること。また、学生の報告が多い授業になるため、事前に十分な準備を行い(例えば、関連資料にも目を通す)、実際に、報告を行うこと。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 上記の通り、学生の報告部分が多い授業となるため、積極的な姿勢で演習に参加して欲しい。また、日頃、新聞、雑誌、ネット、テレビなどをみるとき、共生に関連する地域力や人間の絆、社会参加の論点から、社会のあり方を検討するようにして欲しい。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 (イントロダクション) 共生、および共生社会に関連する関係性概念、さらに、ボランティア活動、市民活動、差別、権利などについて言及する。
【第2回】
 (関係性概念の諸相) こうした関係性が資本として作用する社会関係資本、人々を社会に包摂する社会的包摂などについて、その概念、さらに数量化との関係で考察する。
【第3回】
 (文献、テーマの設定) 人々の関係性をめぐる諸議論を扱った文献リストを学生に示し、扱う文献を決め、また、学生に問題意識を話してもらう。さらに、それぞれの回の司会者を決める。
【第4回】
 (文献講読Ⅰ) 関係性をめぐる代表的な文献について、学生にレジメを作成して発表してもらう。
【第5回】
 (文献講読Ⅱ)
【第6回】
 (文献講読Ⅲ)
【第7回】
 (文献講読Ⅳ)
【第8回】
 (文献講読Ⅴ)
【第9回】
 (報告Ⅰ) 学生にそれぞれの関心に基づき、関係性をめぐる諸問題について、プレゼンテーションをしてもらう。
【第10回】
 (報告Ⅱ)
【第11回】
 (報告Ⅲ)
【第12回】
 (報告Ⅳ)
【第13回】
 (報告Ⅴ)
【第14回】
 (報告Ⅵ)
【第15回】
 (報告Ⅶ)