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授業の内容(Course Description) |
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本講義は、「社会学文章表現研究Ⅰ」の続編である。本講義においても、資料を配布し、その読み方を解説し、学生に感想を書いてもらう。まず、官庁(内閣府、厚生労働省、ほか)、地方自治体の報告書、統計データ(国の基幹統計、ほか、例えば、国勢調査、労働力調査、家計調査)の読み方を示す。 社会学においては、「~社会学」といった領域別社会学がある(これは、連字符社会学といわれている)。ここでは、具体的な領域別社会学のうちの幾つか(福祉社会学、家族社会学、地域社会学)、および階層論について、論文(含む、本の一章)を配布し、その読み方を示し、かつ、批判的な目をもつように指導する。なお、福祉社会学は、三重野の専門領域である。こうした論文を精読することにより、社会現象、社会問題に対して、より深くアプローチすることにしたい。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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①国、地方自治体の報告書、統計データの収集方法を理解し、また、それらを読み解く能力を養うこと。 ②具体的な領域別社会学の論文について、読解力を養うこと。 ③こうした資料を精読することにより、社会現象、社会問題を読み解く目を養うこと。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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成績評価は、出席点、および、授業の終了時の感想文(5回程度)、さらに、レポート(1回)による。レポートでは、「社会学文章表現研究Ⅱ」で取り扱う領域の中から各自、テーマを考え、執筆してもらう。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキストは使用しない。題材となる論文、資料を配布する。
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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取り扱う分野別社会学の文献に常に注意して欲しい。また、授業中に配布する論文について、授業後にも理解を深めて欲しい。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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ここで扱う領域は、現代的な問題に関連している。例として配布する論文を通し、現代社会について興味を持って欲しい。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 (イントロダクション) 「社会学文章表現研究Ⅰ」(論文レポートの執筆方法、理論構築の方法、理論、実証論文の読み方)を振り返り、さらに本講義の方針、見取り図を示す。 【第2回】 (官庁、地方自治体の報告書) 官庁(内閣府、厚生労働省、ほか)、地方自治体の報告書の収集方法、その実際を示し、読み方を解説する。 【第3回】 (官庁、地方自治体の統計データ) 実際の統計データの収集方法を解説し、さらに、統計データの読み方を指導する。 【第4回】 (福祉社会学研究Ⅰ) 福祉社会学の論文を配布し、その読解方法を説明する。なお、以下で扱う資料は、本の章、および論文である。例えば、『講座・社会変動』(ミネルヴァ書房)、『講座 社会学』(東京大学出版会)、雑誌としては、「社会学評論」、「福祉社会学研究」、「社会政策研究」、「家族社会学研究」などから選定する。 【第5回】 (福祉社会学研究Ⅱ) 【第6回】 (福祉社会学研究Ⅲ) 【第7回】 (福祉社会学研究Ⅳ) 【第8回】 (福祉社会学研究Ⅴ) 【第9回】 (家族社会学研究Ⅰ) 家族社会学の論文を配布し、その読解方法を説明する。 【第10回】 (家族社会学研究Ⅱ) 【第11回】 (地域社会学研究Ⅰ) 地域社会学の論文を配布し、その読解方法を説明する。 【第12回】 (地域社会学研究Ⅱ) 【第13回】 (階層論研究Ⅰ) 階層論研究の論文を配布し、その読解方法を説明する。 【第14回】 (階層論研究Ⅱ) 【第15回】 (まとめ) 以上、具体的な文献研究の方法を解説し、研究の方向性を示す。
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