Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

ひとつ前のページへ戻る 教授名で検索

 
教育心理学 I
(教育心理学)
木原 久美子
選択  2単位
【心理】 12-1-1360-0180-03

1. 授業の内容(Course Description)
 学校は知識を学ぶ場であるが、それ以上に人と人が育ちあう場であるとも言える。教育心理学における研究から、どのような教師と生徒との関わり合いが、生徒を育てることにつながるのか、そもそも育つ、とはどのような変化を意味するのか、学級集団においてはどのような人間関係が展開しているのかなど、学校教育に関して明らかにされてきた知見は膨大である。
 本授業では、「教育をとりまく現在の課題」をとりあげ、それに対し、教育心理学ではどのような問いが立てられてきたかについて、次のテーマとつなげつつ整理していく。「発達と教育の関わり」「学ぶ意欲」「学級という社会」である。3つのテーマそれぞれから、個としての育ちと集団の中での相互関係について考える。なお、発達に関するテーマが授業の中心となる予定である。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 教育心理学の基礎用語について、それが用いられる社会的背景について学びつつ、より深く意味を理解すること。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 定期試験および授業内課題を総合して評価する。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキスト:鎌原 雅彦・竹綱 誠一郎(2006)『やさしい教育心理学』改訂版、有斐閣アルマ
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 授業内容を振り返り、何を学んだのかを整理してほしい。また、可能な限り図書館を利用して、テーマに関する文献(授業中に紹介するほか、テキストにも参考書が多く掲載されている)を読み、内容についての理解を深めるよう努めること。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 心理学のみならず、学校教育の場についても関心を持つこと。適宜ビデオ学習を組み込む予定である。なお、授業の進行状況により、予定が変更することもありうる。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 教育心理学と学校教育の接点
【第2回】
 Ⅰ現在の学校・教師・生徒
 ①教育内容の変遷と課題
【第3回】
 ②特別支援教育の流れ
【第4回】
 Ⅱ人間の発達
 ①発達モデル
【第5回】
 ②発達と教育のかかわり その1
【第6回】
 ③発達と教育のかかわり その2
【第7回】
 ④発達のプロセス
【第8回】
 ⑤知的発達のメカニズム
【第9回】
 ⑥人格発達の基礎
【第10回】
 Ⅲ学ぶ意欲
 ①期待-価値モデル、統制感
【第11回】
 ②統制感
【第12回】
 ③原因の考え方
【第13回】
 ④内発的動機づけ
【第14回】
 Ⅳ学級という社会
 ①教師-生徒関係
【第15回】
 ②差別