1. |
授業の内容(Course Description) |
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学校は知識を学ぶ場であるが、それ以上に人と人が育ちあう場であるとも言える。教育心理学における研究から、どのような教師と生徒との関わり合いが、生徒を育てることにつながるのか、そもそも育つ、とはどのような変化を意味するのか、学級集団においてはどのような人間関係が展開しているのかなど、学校教育に関して明らかにされてきた知見は膨大である。 本授業では、「教育をとりまく現在の課題」をとりあげ、それに対し、教育心理学ではどのような問いが立てられてきたかについて、次のテーマとつなげつつ整理していく。「発達と教育の関わり」「学ぶ意欲」「学級という社会」である。3つのテーマそれぞれから、個としての育ちと集団の中での相互関係について考える。なお、発達に関するテーマが授業の中心となる予定である。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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教育心理学の基礎用語について、それが用いられる社会的背景について学びつつ、より深く意味を理解すること。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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定期試験および授業内課題を総合して評価する。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト:鎌原 雅彦・竹綱 誠一郎(2006)『やさしい教育心理学』改訂版、有斐閣アルマ
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5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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授業内容を振り返り、何を学んだのかを整理してほしい。また、可能な限り図書館を利用して、テーマに関する文献(授業中に紹介するほか、テキストにも参考書が多く掲載されている)を読み、内容についての理解を深めるよう努めること。
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6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
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心理学のみならず、学校教育の場についても関心を持つこと。適宜ビデオ学習を組み込む予定である。なお、授業の進行状況により、予定が変更することもありうる。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 教育心理学と学校教育の接点 【第2回】 Ⅰ現在の学校・教師・生徒 ①教育内容の変遷と課題 【第3回】 ②特別支援教育の流れ 【第4回】 Ⅱ人間の発達 ①発達モデル 【第5回】 ②発達と教育のかかわり その1 【第6回】 ③発達と教育のかかわり その2 【第7回】 ④発達のプロセス 【第8回】 ⑤知的発達のメカニズム 【第9回】 ⑥人格発達の基礎 【第10回】 Ⅲ学ぶ意欲 ①期待-価値モデル、統制感 【第11回】 ②統制感 【第12回】 ③原因の考え方 【第13回】 ④内発的動機づけ 【第14回】 Ⅳ学級という社会 ①教師-生徒関係 【第15回】 ②差別
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