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授業の内容(Course Description) |
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精神薬理学概論 I に引き続き、薬物効果を通してみたこころのはたらきについて考えます。はじめに、薬物乱用や薬物依存をテーマとして、薬物乱用の現状や、覚せい剤などの乱用薬物のみならず、酒(アルコール)、たばこ(ニコチン)、茶(カフェイン)など嗜好品について、性差を含め、紹介します。ついで、内分泌かく乱物質(いわゆる環境ホルモン)がこころのはたらきにどのように影響しうるかを中心に、化学物質の次世代機能への影響について紹介します。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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われわれが日常的に接している、くすりを始めとする様々な化学物質の作用についての理解を深めるとともに、こころのはたらきを変化させるメカニズムについて学びます。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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試験成績(80%)および出席状況・質疑内容(20%)で評価します(但し、出席回数5回以下の者には単位を与えない)。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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適宜指定・配布
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5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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嗜好品を含め、自分の身の回りにある化学物質が自分やひとのこころにどのような影響を与えているのかを観察し、授業内容をフィードバックしつつ、そのしくみを考える癖をつけてください。
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6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
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物質名など細部を覚える必要はありません。「ストーリー」を追うこと、またそのためのキイワード・概念を理解する努力をしてください。積極的な質問・討論を歓迎します。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 イントロダクション・薬理学の基礎(春学期のおさらい) 【第2回】~【第15回】 以下のテーマにつき概説する。 ・薬物乱用の歴史、現状 ・薬物依存の概念、法規制、用語解説 ・身体依存、耐性・逆耐性、検索法 ・精神依存の検索法 ・「渇望」の動物モデル ・薬物依存の脳内機序 ・発達神経行動毒性:化学物質が次世代機能に及ぼす影響
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