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授業の内容(Course Description) |
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臨床心理として心理療法や対人援助を行う上で、単に臨床心理学関連の理論や知識を得るのみではなく、体験学習を通してその理念や具体的技法を総合的に体得する必要がある。実際の臨床心理学的対人援助は、基本的理論や知識を背景にしながらも、個別性や関係性を重視しながら多様な展開をみせる。しかしながら、理論や知識に振り回されクライエントの意志や気持ちを充分把握できない対応となってしまう危険性がある。本大学院においては、心理臨床の実践家を育てるために、「臨床心理基礎実習」と「臨床心理実習」を重要な必修カリキュラムと位置づけている。 実習の中で、「臨床心理基礎実習」は修士1年全員を対象とするものである。この実習を通して、心理療法や対人援助の基本的考え方や技法の修得を目指す。これらの修得によって、実習生として実際にクライエントを担当し臨床心理学的対応が可能となるレベルを目指す。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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この基礎実習の最終目標は、付属の心理臨床センターや学外の実習機関において、実際にクライエントへ対応できるレベルまで技能の向上を行うことである。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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出席状況と実習に対する態度60%、実習に関するレポート20%、個別面接20%
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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『新訂 方法としての面接』土居 健郎 著 医学書院 『面接法』熊倉 伸宏 著 新興医学出版社 『試行カウンセリング』鑪 幹八郎 著 誠信書房
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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1、2冊目を実習開始前に熟読し、実習時に持参する。 3冊目はロールプレイ等で使用するので、4月中精読することが好ましい。
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6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
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心理臨床家になるためには、単に特論や実習に出席するだけでは全く不十分である。カリキュラムは、あくまで最低限の考え方や体験を提供するものであり、それらをどのように深めていくか個人的修練が必要となる。自己理解の厳しさや他者理解にほど遠い自己限界を厳しく体験する場面も多いと思う。全人間的成長がもたらされるかどうかは、個人の意識と努力はもちろんだが、柔軟性、素直さ、メンバー同士の関係性なども関係してくる。履修メンバーの集団としての力動や成長にも期待したい。 また、臨床を新しい「何か」との出会いと考えるならば、常に新しいものへの探求の心や研究の姿勢を持つことが重要となる。心理学研究のマインドも保ちながら、その基本となる姿勢をこの実習で身につけてほしい。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 ・実習の進め方に関するイントロダクション ・大学院において求められるもの、全体的な実習の位置づけに関する説明 【第2回】 ・インテイク面接や心理面接の基本的考え方に関する自由ディスカッション ・自己理解をどう進めるか 【第3回】 ・インテイク面接や心理面接に関する自由ディスカッション ・ロールプレイ(カウンセラー・クライエント体験)に関する説明 ・心理臨床センター見学 【第4回】 ・インテイク面接や心理面接に関する自由ディスカッション ・各グループに分かれロールプレイに向けてのウォーミングアップ ・ロールプレイのテープを聴きながらの自由ディスカッション 【第5回】 ・インテイク面接や心理面接に関する自由ディスカッション ・ロールプレイに関する事例検討 Ⅰ ・臨床における倫理について 【第6回】 ・インテイク面接や心理面接に関する自由ディスカッション ・ロールプレイに関する事例検討 Ⅱ ・心理面接において重要な要素とは何か? 【第7回】 ・インテイク面接や心理面接に関する自由ディスカッション ・ロールプレイに関する事例検討 Ⅲ ・心理面接と他者理解・自己理解 【第8回】 ・インテイク面接や心理面接に関する自由ディスカッション ・ロールプレイに関する事例検討 Ⅳ ・臨床の場(医療なのか、相談なのか、矯正なのか)と心理面接 【第9回】 ・病院臨床における予診とインテイク面接 ・予診の取り方に関する検討 ・ロールプレイに関する事例検討 Ⅴ 【第10回】 ・疾患別の予診の取り方 Ⅰ ・医療機関における心理臨床の役割についてのディスカッション ・ロールプレイに関する事例検討 Ⅵ 【第11回】 ・学外実習にむけてのガイダンス ・疾患別の予診の取り方 Ⅱ ・ロールプレイに関する事例検討 Ⅶ 【第12回】 ・疾患別の予診の取り方 Ⅲ ・疾患別のロールプレイと検討 Ⅰ 【第13回】 ・病院実習先見学 ・疾患別の予診の取り方 Ⅳ ・疾患別のロールプレイと検討 Ⅱ 【第14回】 ・学外実習に向けての最終的な調整 ・疾患別の予診の取り方 Ⅴ 【第15回】 ・前期試験 ・前期のまとめ 【第16回】 ・予診のとり方について Ⅰ ・学外実習のふりかえりとグループスーパービジョン 【第17回】 ・予診のとり方について Ⅱ ・学外実習のふりかえりとグループスーパービジョン 【第18回】 ・予診のとり方について Ⅲ ・学外実習のふりかえりとグループスーパービジョン 【第19回】 ・少年鑑別所について Ⅰ(見学・実習) ・心理専門職の職務内容の理解を図る 【第20回】 ・少年鑑別所について Ⅱ ・アセスメントの問題を中心に理解を深めるためのディスカッション 【第21回】 ・少年鑑別所について Ⅲ ・インテイク面接の重要性のロールプレイによる理解 【第22回】 ・男子少年院の見学・実習 【第23回】 ・女子少年院の見学・実習 【第24回】 ・男子、女子少年院について再学習 ・青年期非行少年の援助のあり方を考える 【第25回】 ・児童自立支援施設の見学・実習 【第26回】 ・養護施設の見学・実習 【第27回】 ・児童自立支援施設、養護施設について再学習 ・幼児期・児童期の問題行動とその援助のあり方を考える 【第28回】 ・心理臨床センター実習のふり返り ・実際にケースを担当するにあたっての自己分析、心構え 【第29回】 ・実習全体を通して、臨床心理専門職のあり方を考える 【第30回】 ・後期、通年についての試験 ・春休み、来年度の実習について ・まとめ
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