Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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心理学演習A 福島 啓造
必修  2単位
【心理】 12-1-1360-1867-05

1. 授業の内容(Course Description)
 攻撃行動は、生物にとって生命の維持、種の保存のために不可欠な行動であり、社会的場面においても対人関係の中で生じる諸問題への対応行動の一つとして機能している。しかし従来から攻撃行動は、本能論、あるいはフラストレーション理論により説明されてきたが、近年ではこうした個体の内的過程による説明から攻撃行動を社会的行動の一つであるとして社会的学習理論により説明するすることが多くなっている。また、犯罪・非行行動の多くが攻撃的要素を内在していることから、攻撃の心理学に関する文献を各自が講読し、まとめ発表することにより、攻撃行動の社会的機能を学習するとともに反社会的行動、社会的逸脱行動への理解を深めていきたい。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 攻撃行動の心理学的理解を深めると共に、攻撃や暴力をめぐる社会病理学的な諸問題についての視野を広げる。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 出席状況(30%)、発表・討論への参加(40%)、レポート(30%)の割合で総合評価を行う。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキストは指定せず、資料は適宜プリント配布する。
 参考文献:B.クラーエ著、秦一志・湯川進太郎 編訳『攻撃の心理学』
      大淵憲一 著 『人を傷つける心』攻撃性の社会心理学
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 班別に「攻撃の心理」に関するテーマを選択して、その分析・考察の結果を発表・論述する形式で授業を進めるので、グループ内で役割分担、資料作成、発表方法等に付き綿密に打ち合わせ、効率的に意見発表が進められるよう工夫すること。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 特定の理論に偏らず、自由な立場で工夫を凝らせた活発な発表・議論を期待する。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 授業のガイダンス
  授業のすすめ方、班別テーマ、発表順序・方法等の理解
【第2回】~【第15回】
 発表と討論
 (テーマ例)
  攻撃の定義・攻撃行動の理論、攻撃行動の発達、攻撃とパーソナリティー、攻撃行動の性差
  状況要因と攻撃、メディアと攻撃、学校・職場のいじめ、攻撃的犯罪・非行、家庭内暴力、攻撃と性など