1. |
授業の内容(Course Description) |
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犯罪・非行は一定の法規範等から逸脱した行動であり、犯罪者個々の問題性を反映する行動であると同時に、彼らをめぐる社会・環境的問題をも色濃く反映したものと考えられている。この授業では、昨今の犯罪(非行)の動向を概観した上で、殺人・強盗などの重大犯罪や現下の社会情勢を反映していると言われる「通り魔事件」、「無差別殺人」、「ストーカー事件」等につき分析検討すると共に、最近の犯罪捜査手法として注目されるプロファイリングについても概観する。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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犯罪現象が、行為者自身の問題に限らず犯罪発生場所、被害者の特性、社会政策、刑事政策等との関わりの中で複合的に理解されるべきであるとの認識を深めたい。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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おおむね授業出席60%、レポート40%の割合で総合的に評価する。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキストは指定せず、適宜プリント配布する。 参考文献:法務総合研究所 編 『犯罪白書23年版』 A.M.バートル、C.R.バートル 著 羽生和紀 監訳 『犯罪心理学』 小林寿一 編著 『少年非行の行動科学』 安香宏、麦島文夫 編 『犯罪心理学』 藤岡淳子 編 『犯罪・非行の心理学』
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5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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報道や身近な犯罪現象について、その原因や手口、発生状況などについて情報を得るように勤め、授業内でその疑問をぶつけ、議論検討したい。
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6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
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犯罪(非行)に関する素朴な疑問に基づく活発な質問・意見表明等により犯罪心理学に関し幅広い見解を持てるようにしたい。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 犯罪・非行の動向:犯罪・非行の数量的検討 【第2回】 重大犯罪の動向:殺人、傷害致死、強盗、強姦、放火事件の動向を分析する。 【第3回】 少年犯罪の動向:近年の少年犯罪の動向を概観する 【第4回】 通り魔事件の考察:秋葉原事件等通り魔事件の動機等を検討する 【第5回】 無差別殺人の心理:無差別殺人犯の心理を考える 【第6回】 動機の不明確な殺人:動機不明の殺人の意味を考える 【第7回】 人質立てこもり事件の特徴:人質立てこもり事件とストックホルム症候群 【第8回】 誘拐事件の実情:近年の誘拐事件の諸特徴を分析する 【第8回】 ストーカー事件の分析:ストーカー事件とストーカーへの対応策 【第9回】 性犯罪の心理:強姦、強制わいせつと痴漢 【第10回】 女子の風俗非行と覚せい剤:女子のデートクラブ等風俗とのかかわりと青少年の覚せい剤 【第11回】 放火犯の特徴:放火の心理と地域の特徴 【第12回】 常習侵入盗と犯行場面:常習侵入窃盗犯の犯行時の行動特徴 【第13回】 プロファイリングの概観 【第14回】 犯罪非行の反社会性から非社会性へ 【第15回】 まとめ
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