Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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現代のポップカルチャー II 三村 明
選択  2単位
【外国語】 12-1-1410-0514-12

1. 授業の内容(Course Description)
 映画の誕生以来、実に多くの文学作品が映画化されてきた。中には映画化されることによって生き延びた作品もあるだろうが、中には映画が有名になるあまり原作があることすら忘れ去られているものもある。
 この授業では、映画化された児童文学作品をいくつか取り上げて、本と映画というフォーマットの違いが、読者/観客の伝わるメッセージにどのような影響を及ぼすのかを考えていく。同時に、英語圏の児童文学の世界に触れるのは当然だが、映画が作られる際にどのような点が考慮されているのか、また文学作品をもとにしてどのような〈商品〉をマーケットに提供しようとしているのかといった点についても考えていきたい。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 1.英語圏の児童文学とその英語に触れる。
 2.本と映画というフォーマットの違いがもたらす差異を理解する。
 3.映画産業が文学作品からどのような手法で〈商品〉を生み出していくのかを理解する。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 毎回の小リポート20%、学期末試験80%の割合で評価する。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 現段階で取り上げる予定の文学作品は次の通り
 ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』脇明子訳、岩波少年文庫/河合祥一郎訳、角川文庫、ほか
 ジェイムズ・バリ『ピーター・パン』『ピーター・パンとウェンディ』)厨川圭子訳、岩波少年文庫/石井桃子訳、福音館文庫/秋田博訳、角川文庫、ほか
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 その都度、取り上げる作品は指示するので、事前に読んでおいてもらいたい。映画も図書館などで見られるよう手配するので、見ておいてもらいたい。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 いくつかの場面を取り挙げて説明はするが、あらすじを紹介する授業ではない。映画を見るが、断片的にならざるを得ない。この授業の目的の一つは本を自分で読むきっかけを与えることであって、講義を聴いただけでは、本を読む代わりにはならない。気になった作品は、ぜひ読んでみてもらいたい。
 授業中の私語や携帯の使用が厳禁なのは言うまでもない。一生懸命聞いている学生の邪魔になるような場合は即刻退室してもらう。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
 〈授業計画は変更する場合があります〉
【第1回】
 イントロダクション
【第2回】
 Lewis Carroll (1865) Alice's Adventures in Wonderland.
【第3回】
 Lewis Carroll (1872) Through the Looking-Glass.
【第4回】
 Silent era
【第5回】
 Clyde Geronimi, et al. dir. (1951) Alice in Wonderland. ("Disney" Alice)
【第6回】
 Jan Svankmajer, dir. (1988) Alice.
【第7回】
 Nick Willing, die. (1999) Alice in Wonderland.
【第8回】
 John Henderson, dir. (1998) Alice through the looking-Glass.
【第9回】
 Tim Burton, dir. (2010) Alice in Wonderland.
【第10回】
 ポピュラー音楽の中のAlice
【第11回】
 James Barrie (1911) Peter and Wendy. Marc Forster, dir. (2004) Finding Neverland.
【第12回】
 P.J. Hogan, dir. (2003) Peter Pan.
【第13回】
 Clyde Geronimi, et al. dir. (1953) Peter Pan. ("Disney" Peter Pan)
【第14回】
 Steven Spielberg, dir. (1991) Hook.
【第15回】
 まとめ+学期末テスト