Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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歴史地理学 II 井口 悦男
選択  2単位
【史】 12-1-1501-0027-08

1. 授業の内容(Course Description)
 現在の生活がどのようなものであるか、その特色を、われわれの暮らす大地との、現在での結びつきから科学的に解きあかそうと試みるのが、地理の考えかたである。この現状分析に対し、現在につながる過去の生活解明には、地域の過去の状況を復原して考えようとするのが、歴史地理の視点である。
 以上の意味で、過去の自然あるいは社会状況に配慮する必要性を述べる。その例示として、諸君が今暮らしている東京の、時期による変化を考えるのに、鉄道各線建設時の路線選定を京阪神地域のばあいと比べながらから眺めてみよう。春期にはJRのばあいで、そして秋期には私鉄のばあいをとり上げる。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 東京という巨大都市の特色を、鉄道網のありかたから眺めようとするとき、その建設期の状況を知ることで、現在の状況を、より理解できることを明らかにする。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 期末実施の、基本的問題の文章による解答を求めるテストによる。その一部に、より簡単な内容の解答のものを含む。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキスト:とくに指定しない。授業に必要な参考資料図(2面)は、授業開始当初期に限り配布する。
 参考文献:歴史地理の考え方が分かり易い一例として『日本の古代道路を探す』 中村 太一(平凡社新書)
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 出歩いて接するいろいろな場所の、現状に止めず、以前の状況にも時には、思いめぐらしてみること。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 配布する資料に加え、『社会科地図帳』など、既使用分を利用すると、本講の理解を助けよう。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 自己紹介および歴史地理学一般の紹介
【第2回】
 本講の歴史地理学視野の展開 都市構造の指標となる 東京における現私鉄の各路線選定位置
【第3回】
 東武鉄道伊勢崎線など
【第4回】
 京浜電鉄(現、京急)
【第5回】
 玉川電鉄(現、東急世田谷線など)
【第6回】
 京王電軌
【第7回】
 王子電軌、城東電軌、西武軌道(現、都電を含む)
【第8回】
 東上鉄道(現、東武東上線)
【第9回】
 武蔵野鉄道(現、西武池袋線)
【第10回】
 京成電軌
【第11回】
 目黒蒲田、東京横浜、池上各電鉄(現、東急)
【第12回】
 西武村山線(旧、川越鉄道、現、西武新宿線)
【第13回】
 小田原急行鉄道(現、小田急)
 帝都電鉄(現、京王井の頭線)
【第14回】
 その他計画線
【第15回】
 以上のまとめ テスト