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授業の内容(Course Description) |
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超域思想論Ⅱでは、心と身体というテーマに絞り、心と身体の関係、心・意識・精神・自我といった存在の本性について哲学的に考察していくことにする。 古来、心(魂、精神)という存在は、人間にとって謎の存在であり、多くの人々の関心を惹きつけてきた。心とはほんとうに存在するのか、存在するとすれば、どのような意味で、どのような仕方で存在するのか、心と身体とはどのように関係しているのか、身体とは他の物体とどのように異なるのか。これらの問題は、現代の脳科学の時代においても、なお十分に解明されていない根本的な問題である。講義では、これらの問題について、さまざまな論者の見解を踏まえつつ、考察していくことにしたい。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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・心と身体の関係について、自分なりに深く考察できる。 ・心という存在の本性について、さまざまな学説を踏まえながら、自分の見解をもつことができる。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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定期試験(約40%)、レポート(約40%)、平常点(約20%)の三つによって総合的に評価する。 平常点は、授業の内容についての感想文によって評価することにする。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト:なし 参考文献:S・プリースト 『心と身体の哲学』(勁草書房) 宮原勇 『図説・現代哲学で考える“心・コンピュータ・脳”』(丸善) その他の参考文献は、授業中に適宜指示します。
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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参考文献の該当箇所を授業までに読んでおくことが望ましい。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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心と身体の関係という哲学的なテーマを扱います。内容はやや抽象的な概念などを含みますが、人間という存在を考えるにあたって、心身関係はきわめて重要なテーマです。このテーマに関心のある学生の受講を希望します。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 講義の概要 【第2回】 心身二元論(1)プラトン 【第3回】 心身二元論(2)デカルト 【第4回】 ライルの論理学的行動主義 【第5回】 バークリーの観念論 【第6回】 心身同一説(1) 【第7回】 心身同一説(2) 【第8回】 二面説 【第9回】 心身並行説 【第10回】 機能主義(1) 【第11回】 機能主義(2) 【第12回】 現象学(1)ブレンターノ 【第13回】 現象学(2)フッサール 【第14回】 現象学(3)メルロ=ポンティ 【第15回】 講義のまとめとレポート作成の準備
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