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授業の内容(Course Description) |
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文字の歴史、情報の歴史、紙の道、本の歴史、図書館とアーカイヴの東西の歴史など、情報と人との関わり、情報の形態と機能、図書館やアーカイヴについて文明史的な観点から概観する。 我が国の図書と図書館の歴史について、菅原道真の「類聚国史」、塙保己一の「群書類従」、物集高見の「廣文庫」等の編纂史、金沢文庫、紅葉山文庫、書籍館、国立国会図書館などの図書館の発展史について概観する。 また、情報通信技術が著しく発展した現在社会と今後の情報社会における「情報」と「図書館等」の役割、機能等について考える。さらに電子書籍、携帯読書端末の現状を知る。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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図書と図書館の発展史を辿ることで、現代社会における情報と人との関わりを文明史的に概観する視座を確立し、情報通信技術の発達した現在社会における情報の形と図書館の機能について考える。また情報のデジタル化を背景として検討されている、MLA(博物館、図書館、文書館)連携に向けた世界と日本の動きを理解することを目標とする。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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出席とショートコメント(40%)、小レポートまたは課題(30%)、最終レポート(30%)により総合的に評価する。 いかなる理由でも授業回数(15回)のうち5回以上を欠席した人、指定期日までに指定内容の課題を提出しない人は最終評価の対象から除外する。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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適宜プリントを配布する。 参考文献として以下のものを指定する。 ジャン・ジョルジュ『文字の歴史』創元社、1990(知の再発見双書 01) ピエール・マクル=ドゥ=ピアジ『紙の歴史』創元社、2006(知の再発見双書 129) ブルノ・ブラセル『本の歴史』創元社、1998(知の再発見双書 80) 大隅和雄『事典の語る日本の歴史』講談社、2008(講談社学術文庫 1878) そのほか適宜、参考文献、参考ウェブサイトを紹介する。
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5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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Googleニュースで、図書館、電子書籍、携帯読書端末などに関する最新の動向を常にチェックしておくこと。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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1)第1回目の授業、イントロダクションは、授業の進め方、成績評価方法などについて説明するので必ず出席すること 2)指定する文献やウェブサイトは授業前に必ず読むこと 3)出席メールは必ず指示通りの様式で送信すること 4)授業中の私語は厳禁する 5)この科目への履修登録は、インターネットの活用ができること、WORDで文書作成ができること、PCメールでファイルを添付して送信することができること、を最低条件とする。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 イントロダクション「記憶から記録へ」 授業の目的、進め方、評価法など 【第2回】 文字の歴史 【第3回】 情報媒体の歴史 【第4回】 紙の発明とペーパーロード 【第5回】 印刷術の歴史 【第6回】 書写と修道院文庫 【第7回】 グーテンベルクの印刷機と近代化 【第8回】 東洋の印刷術と「本」の歴史 【第9回】 菅原道真「類聚国史」から塙保己一「群書類従」まで 【第10回】 武家社会と文庫 【第11回】 江戸文化と書店 【第12回】 福沢諭吉と「情報」 【第13回】 書籍館から国立国会図書館 【第14回】 南葵音楽文庫と我が国の音楽図書館発展史 【第15回】 情報のデジタル化と図書館 進行状況によってテーマを適宜変更することがある。
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