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授業の内容(Course Description) |
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日本と中国はしばしば「一衣帯水」の隣国とその関係の深さが語られる一方、実際の文化的差異は決して小さくはない。本講義では現代中国に暮らす人々の「行動文法」を、伝統的部分ばかりでなく近現代の大きな歴史的変化のなかで形成されたものとして理解を試み、今後より深く中国を知り、つきあっていくための手がかりとしたい。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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今後ますます関係が深まる現代中国に対し、摩擦が予想される諸局面の背景と発想への理解を深めることで、より円滑な交流関係について考える契機を提供する。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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期末試験(80%)及び平常点(20%)により評価する。 平常点は出席確認を兼ねた不定期のレスポンスペーパー等による。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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教科書はとくに指定しない。授業に必要な参考資料は適宜プリントを配布し、関連文献はその都度紹介する。 授業全体の枠組み理解を助けるために以下の文献を挙げる。授業後図書館を活用するなどして該当箇所を参照し、各自で理解を深めてもらいたい。 『中国の現代史 戦争と社会主義』奥村哲,青木書店,1999年 『中国「反日」の源流』講談社選書メチエ489 岡本隆司,講談社,2011年 『中国人の心理と行動』NHKブックス908 園田茂人,日本放送出版協会,2001年 『費孝通―民族自省の社会学』佐々木衞,東信堂,2003年 『民族で読む中国』朝日選書595 可児弘明・国分良成・鈴木正崇・関根政美編著,朝日新聞社,1998年 『中国人との「関係」のつくりかた』デイヴィッド・ツェ、古田茂美,ディスカヴァー携書083,2012年
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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講義で紹介した内容について、上記参考文献及び適宜紹介する関連文献の該当箇所を図書館の活用等を通して読んでおくこと。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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時間外の準備学習・復習を前提として授業を進める。また、各自関心を持った事項については図書館の活用等を通じ自主的な学習を期待したい。なお、講義中は私語を慎むこと。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 イントロダクション 【第2回】 文化とは何か? 【第3回】 中国社会:都市と農村 【第4回】 中国の「伝統」社会 【第5回】 中国の農村:「郷土社会」 【第6回】 中国の近代化と「郷土社会」 【第7回】 中国式社会主義① 【第8回】 中国式社会主義② 【第9回】 社会主義下での経験 【第10回】 現代における変容と伝統復興 【第11回】 文化伝統とその理念 【第12回】 文化伝統とその実際 【第13回】 「伝統的」文化とその特質 【第14回】 再論:文化とは何か? 【第15回】 まとめ(予定)
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