Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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人間学基礎セミナー II 長綱 啓典
1群  2単位
【一群】 12-1-1501-2724-04

1. 授業の内容(Course Description)
 17世紀イギリスの哲学者トマス・ホッブズ(Thomas Hobbes, 1588-1679)の主著、『市民論』(De cive, 1642)のうち、自然法について論じた箇所(第二章)を講読する。毎回、講読担当者1名ないし2名が、自身作成のレジュメを基に担当箇所について発表をする。その際、受講者相互のディスカッションも交えながら、ホッブズが使用している哲学用語(概念)、ホッブズによる議論の展開の仕方(推論)、そしてホッブズの主張(判断)について、その疑問点およびそれに対して考えられる解釈を確認する。また、ホッブズに対する哲学史上の異論も教員が適宜紹介する。こうした作業を通して、ホッブズの自然法論の批判的読解を試みる。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 ①各種辞典類に依拠しながら、テクストに現れた哲学用語(概念)の意味を簡潔に説明することができる。
 ②テクストの各段落の議論の展開の仕方(推論)を記号や図を用いて分かりやすく説明することができる。
 ③テクストの各段落において著者が一番言いたいこと(判断)を正しく指摘することができる。
 ④ホッブズによる議論の各レベル(概念、推論、判断)について自分なりに疑問を提示することができる。
 ⑤教員および他の受講者からの質問に対して、適切な理由を挙げながら自分の見解を表明することができる。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 ①講読(レジュメ作成および発表):50点
 ②出席兼準備学習:20点
 ③授業態度:20点
 ④レポート:10点
 詳細については第1回授業において説明する。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 ホッブズ(著)、本田祐志(訳)、『市民論』、京都大学学術出版会、2008年。
 その他については授業中に適宜紹介する。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 講読担当時にレジュメを作成してくるのはもちろんのこと、講読担当以外のときも同じ要領でレジュメを用意してくること。毎回の授業開始時にそれをチェックする。もしもレジュメを用意していない場合、欠席とする。
 詳細については第1回授業において説明する。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 受講希望者は必ず第1回授業に参加すること。第2回目からの参加は原則として認めない。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 イントロダクション
【第2回】
 ホッブズ『市民論』第二章第一節講読
【第3回】
 ホッブズ『市民論』第二章第二、三節講読
【第4回】
 ホッブズ『市民論』第二章第四、五節講読
【第5回】
 ホッブズ『市民論』第二章第六、七節講読
【第6回】
 ホッブズ『市民論』第二章第八節講読
【第7回】
 ホッブズ『市民論』第二章第九節講読、振り返りシート作成
【第8回】
 ホッブズ『市民論』第二章第一〇、一一節講読
【第9回】
 ホッブズ『市民論』第二章第一二、一三節講読
【第10回】
 ホッブズ『市民論』第二章第一四、一五節講読
【第11回】
 ホッブズ『市民論』第二章第一六、一七節講読
【第12回】
 ホッブズ『市民論』第二章第一八、一九節講読
【第13回】
 ホッブズ『市民論』第二章第二〇、二一節講読
【第14回】
 ホッブズ『市民論』第二章第二二節講読、振り返りシート作成
【第15回】
 ホッブズ『市民論』第二章第二三節講読