Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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思潮文化論 II 渡辺 和典
1群  2単位
【一群】 12-1-1501-2729-02

1. 授業の内容(Course Description)
【20世紀の芸術の哲学】
 芸術活動は人間だけが行う活動であり、したがって、人間をほかの動物から際立たせている活動です。私たちが、そのような活動の成果として現れる芸術作品にふれたり鑑賞したりすることにはいったいどのような意味があるのでしょうか。あるいは、そもそも芸術とはいかなる事象であるのか。そして、20世紀の芸術の哲学を考える場合、技術の飛躍的な進歩にともなった新たな芸術の分野の出現(映画、写真など)の意味をも問わなければなりません。これらの問いに対し、適宜具体的な芸術作品にも触れつつ、20世紀の代表的な思想家の考えを検討しながらアプローチすることを目指します。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 芸術と美をめぐる20世紀の哲学的議論を、代表的な思想家を参照して論ずることができ、そこから自分自身の立場を際立たせることができる、これを目標とします。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 出席(40%)、試験或いはレポート(60%)によって評価します。
 期末試験欠席者は評価をくだせませんので、必ず受けてください。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 適宜、授業中に指示します。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 授業中に出される「問い」に対する応答を作成すること。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 扱われた主題に対して、質問、疑問、感想などをリアクションペーパーに書くことによって、日ごろから授業に積極的かつ主体的に参加してください(最後のテストだけを受けても合格することはまずありません)。
また、必ず初回の授業には出席してください。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 イントロダクション(講義の概要)
【第2回】
 芸術に関する伝統的な視座の確認
【第3回】
 ハイデッガー1(存在論と芸術論)
【第4回】
 ハイデッガー2(ゴッホ論とその批判的検討)
【第5回】
 ハイデッガー3(建築論)
【第6回】
 ベンヤミン1(『複製技術時代の芸術作品』読解)
【第7回】
 ベンヤミン2(芸術と政治)
【第8回】
 ベンヤミン3(クレー論と歴史哲学)
【第9回】
 アドルノ1(アドルノ美学の概要)
【第10回】
 アドルノ2(ベンヤミンからの継承)
【第11回】
 アドルノ3(ハイデッガーとの対決)
【第12回】
 メルロ=ポンティ1(絵画と視線の問題)
【第13回】
 メルロ=ポンティ2(クレーとセザンヌ)
【第14回】
 これまでの講義の総括
【第15回】
 まとめとテスト