Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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ピア・エデュケーション II 井上 史子
1群  2単位
【一群】 12-1-3082-3064-02

1. 授業の内容(Course Description)
 ピア・リーダーシップ・プログラムは、初年次支援プログラムの一環として大学において増加傾向にある。「ピア・リーダーシップ」とは、学生に対して教育サービスを提供するために選ばれ、そして訓練された学生(ピア・サポーター)のことであり、そのような学生を育成する訓練や研修には、大学の歴史、理念・目的、基本的な青年期発達の理論および教授法に関する知識だけでなく、基盤となるコミュニケーション能力の育成が不可欠である。
 「ピア・エデュケーションⅡ」では、コミュニケーション能力を育成するさまざま演習(トレーニング)を、グループワークを中心に行う。授業は、演習も行うことから最大50名を限度とする。大学教育やピア・サポートに関心があり、実際に実践する意欲のある学生の受講を期待する。受講者は「ピア・エデュケーションⅠ」を受講していることが望ましい。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 (知識・理解)
  1.高等教育の現状や課題について説明することができる。
  2.本学の歴史や理念・目的、学修の特色を説明することができる。
  3.ピア・エデュケーションの理念や目的、国内外における状況について説明することができる。
  4.前後期青年期の特徴や最近の生徒・学生の思考・行動様式について説明することができる。
  5.授業を行う際に利用できる指導方術についてその要点を説明することができる。
    (関心・意欲・態度)
  1.ピア・エデュケーションに関心を持ち、自ら学ぶ態度を持つ。
  2.授業を通して得た経験を、インターンシップやボランティアを初め、ピア・サポートやサービス・ラーニングに生かそうとする意欲を持つ。
 (技能・表現)
  1.適切なコミュニケーションをとるための技術を持ち、必要な場面で活用することができる。
  2.集団等を指導する際に有効な指導方略、指導方術を修得し、適切かつ効果的に利用することができる。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 ①レポート試験  40%
  学修ポートフォリオの提出(必須)
 ②平常点評価   60%
  各回の授業内容についての小レポートおよび準備学習課題を課す。(必須)
 ※授業での小レポートの書き方については、単なる授業の感想ではなく、授業に主体的に参加していなければ答えられない内容とします。この点については第1回目の授業で詳しく説明します。学修ポートフォリオは、第2回の授業で作成についての説明を行います。
 ※毎回、出席をとります。2分の1(8回)以上の欠席(公欠を除く)があった場合、期末レポート提出の資格を失うこととします。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 必要な資料や参考文献は授業内で配布、紹介します。
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 ①自己の学びに関する学修ポートフォリオの作成と準備
  -毎回の授業後に、自分の学びがどうであったかについての小レポートを提出すること。
 ②授業準備
  -授業についての準備学習(調査、資料の準備)を必ず行うこと。
 ③授業で得た知識や経験を、できるだけ実際の生活で活用すること。
  -そこから得られた学びも記録しておき、自己の成長過程の省察を常に行うこと。
 なお、講義、演習(トレーニング)の順番は、授業の進行状況により前後する場合があります。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 ①授業では、受講者に実際にピア・サポートを体験してもらいます。したがって授業前後での打ち合わせや反省会、自宅での個人学習など、授業前後においても担当教員との話し合いの時間が必要となるので、それを実際に行うだけの意欲と積極性を持って臨んでください。また、コミュニケーションに関する演習では、毎回異なるグループごとに演習を行います。初めて出会う人たちとさまざまなコミュニケーション・トレーニングを行いますが、恥かしがらず、積極的、主体的に取り組んでください。これらは、ピア・サポートのみならず、教職やボランティア等多くの役割や仕事に共通して求められる技術であり、自分を知り、自分を向上させるために必要なトレーニングです。本授業を受講する学生には、教職志望者やさまざまなピア・サポートを志望する学生を想定しているので積極的に参加してください。
  なお、受講者が超過した場合には受講者調整(第1回授業の参加者から優先)を行う予定です。
 ②小レポートの提出や資料の配布はLMS(ラーニング・マネジメント・システム)を使用します。学内外でインターネットが使用できる環境は各自で確保して下さい。
 ③高等教育開発センターで活動するSCOT(Students Consulting on Teaching)参加者の受講を奨励します。
 ④遅刻はやめてください。演習などでは初めにグループ分けをしますので、途中参加ができません。また、私語や飲食は厳に慎んでください。これは言うまでもなく、最低限の授業におけるマナーです。受講に際してとくに対応が必要な場合(病気や怪我、障害など)は遠慮なく申し出てください。出来る限り分かりやすく、興味を引く授業を心がけます。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 イントロダクション①
 【キーワード】自己紹介、授業の到達目標、進め方、成績評価方法等、各回の授業の概要
【第2回】
 イントロダクション②
 【キーワード】学修記録(ポートフォリオ)の進め方、LMS演習、発表および演習担当者の決定
【第3回】
 自分の大学を知る
 【キーワード】日本の高等教育の現状、帝京大学の沿革、建学の精神、理念・目的(個人発表)
【第4回】
 現代の若者像
 【キーワード】自分たちの世代を知る、思春期・青年期の発達と大学生活(発表・ディスカッション)
【第5回】
 大学におけるピア・リーダーシップ・プログラム
 【キーワード】ピア・サポートに必要な力(発表・ディスカッション)
【第6回】
 コミュニケーションの手法を学ぶ1
 【キーワード】受容的に聴く力-イヌバラ法-
【第7回】
 コミュニケーションの手法を学ぶ2
 【キーワード】自分も相手も大切にした対応を行う力-アサーション-
【第8回】
 コミュニケーションの手法を学ぶ3
 【キーワード】自分を魅力的に見せる力-無言面接-
【第9回】
 コミュニケーションの手法を学ぶ4
 【キーワード】議論に負けない力-ディベート-
【第10回】
 コミュニケーションの手法を学ぶ5
 【キーワード】相手を意欲的にする力-ほめ言葉-
【第11回】
 プレ学修ポートフォリオの作成演習
【第12回】
 コミュニケーションの手法を学ぶ6
 【キーワード】問題を明快に分析する力-問題分析(個人)-
【第13回】
 コミュニケーションの手法を学ぶ7
 【キーワード】解決策を提案する力-目的分析(グループ①)-
【第14回】
 コミュニケーションの手法を学ぶ8
 【キーワード】解決策を提案する力-マイクロプレゼンテーション(グループ②)-
【第15回】
 授業総括