Web Syllabus(講義概要)

平成24年度

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エコ社会論 遠山 智久
選択  2単位
【現代ビジ】 12-2-2120-2723-01

1. 授業の内容(Course Description)
 この講座の目的は、世間で話題となる環境問題にはどのような種類があり、どのようなことが社会的に求められているのかを理解することです。
 環境問題と一口にいっても、魚の乱獲による水産資源の枯渇、それによる生態系への影響、レアメタル(金などの希少な金属のこと)問題、不法投棄の問題、リサイクルの問題、自然エネルギー問題(原発、火力、水力)、エコ商品開発、リユース問題と、たくさんの種類があります。
 これらは、多くの人にとって決して他人事ではありません。原発問題も食物汚染をつうじて不安を受けている方も多いと思います。ペットボトルをペットボトル用のゴミ箱にいれることで環境問題解決に貢献してることになるわけですが、そのあとペットボトルはどうリサイクルされているのか?魚のとりすぎでお寿司が値上がりしていますが、それはどう規制されるべきなのか?あるいはこのままでよいのか?ハイブリッドカー、LED照明などエコ関連商品はどのように生まれて、どのような問題を抱えているのか?といったことはとても身近なことですね。
 こうした話題の現状に目を向けて、日本経済で起こっている様々な問題の一端を理解し、われわれ個人の何気ない行動がエコという社会全体の問題とどうかかわっているのかを認識するのが大きな目的です。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 環境・資源の主要問題についての原因、現状を理解して環境問題に興味をもつことを目標とします。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 毎回、テレビをみて授業の感想などをレポートとして提出していただくので基本的にそれで評価します。
 人数が少ない場合には提出レポートで評価します。
 基本的に出席を重視しますが、出席者が多い時にはレポートの内容で評価します。
 人数が多い場合にはテストをするかもしれませんが、授業の進行状況を見て詳しくは授業内でアナウンスします。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 なし
5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)
 テレビやニュースや街角で環境問題といわれているものに注目して関心をもつように心がけてください。
6.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 この講座は理屈より、「現状を知る」ことに重きを置きますが、物知りになることは理屈で考えるための最初の一歩です。好奇心を持って・・といっても人それぞれ性格もあるので難しいかもしれませんが、好奇心を持とうという心意気はもって臨みましょう。「道具は使いよう」なので人によっては環境問題が人生になる場合もあります。好奇心とは、どんな使いようのないものも役立てるようにする能力とも言い換えられるかもしれません。この能力が高いとどんな境遇であれ人生充実するんですよね。是非とも鍛えていただきたいなと思います。
 自分はなにを目標とするのか、そしてこの授業はそれにどう役立つのか?あるいは役立たないのか? いろいろ考えながら自分と対話して授業に参加してください。
7.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 現代工業文明と資源・環境問題との関連を考えます。
【第2回】
 温暖化による環境崩壊が人類絶滅の危機をもたらす可能性について考えます。
【第3回】
 温暖化による海への影響を考えます。
【第4回】
 循環型社会と低炭素社会について考えます。
【第5回】
 日本がいかに水に恵まれた国であり、世界的にはいかに水が不足しているかを考えます。
【第6回】
 廃棄物がいかに大量であり、処理に困っているかを考えます。
【第7回】
 石油・石炭などの化石燃料の涸渇問題を考えます。
【第8回】
 風力、地熱発電といった代替エネルギーについて考えます。
【第9回】
 エネルギー資源問題、原発問題を考えます。(その1)
【第10回】
 エネルギー資源問題、原発問題を考えます。(その2)
【第11回】
 チェルノブイリ原発事故を振り返り、福島第一原発の問題と比較します。
【第12回】
 エコプロダクトはエコなのか?どういう意味でエコなのか、を考えます。
【第13回】
 街角のリサイクルの様子、ペットボトルリサイクルと空き缶リサイクルはどう違うのか考えます。
【第14回】
 リサイクルとゼロエミッションの関係について考えます
【第15回】
 バイオテクノロジー、情報技術が推進するエコ社会の可能性を考えます。